2003年から毎年開催され、在校生や卒業生が一丸となって創り上げるESP学園の一大イベント『COLORS』。今年7月7日(土)に開催される『COLORS2018』に出演するメイン5組の中から、SILENT SIREN(あいにゃん/Ba、ゆかるん/Key)、SHE’S(井上竜馬/Vo、広瀬臣吾/Ba)、さくらしめじ(田中雅功、髙田彪我)の3組が集合! ガールズバンド、ピアノロック、フォークデュオと、まったくジャンルの異なる彼らの化学反応をステージよりひと足早くお届けします。
■初顔合わせのラインナップで語る 音楽体験談と意外な共通点
――最初に、今回の『COLORS2018』出演が決まってのご感想からお聞かせ願えますか? まずは、4年ぶりの出演になるSILENT SIRENのおふたりから。
あいにゃん:
4年ぶりっていうのがまず驚きです(笑)。毎回セッティングとかを見ていても、学生さんたちで作り上げているので“すごいな”って感心しますし、マネージャーやサポートギターだったメンバーもESPの出身だったりと結構縁もあるので、純粋に嬉しいですね。
ゆかるん:
出演するたび、普段は関われないようなアーティストさんと対バンさせていただけるのも楽しみです。今回も全アーティスト、ご一緒するのは初めてですね。
井上:
僕らSHE’Sとしてはジャンルレスな組み合わせっていうのも面白いと思ってますし、SHE’S自体が学生さんとなんかやったりするのが結構好きなんですよね。
広瀬:
うん。学生たちの青春に紛れ込ませてもらえるというか(笑)。
井上:
楽しみながら1日を作っていくっていう感覚をちゃんと思い出せる機会だったりもするんで、出演が決まった時は楽しみでしたね。全アーティスト初めてで、世代もバラバラですし。
――今回出演されるSHAZNAさんとさくらしめじのふた組では、それこそ親子ほど違いますよね。
髙田:
母がSHAZNAさん好きなので、報告したら「Melty Love」を歌ってました! 本当に他の出演者の方々が素晴らしすぎて、この中に僕たちが入るのが恐れ多いような…。
田中:
今日お話ししているSILENT SIRENさんもSHE’Sさんも前から知っていたので、ご一緒させていただけるのがほんとに光栄です。いつも僕らのPAをやってくださっている方もESP出身ですし、いつものライヴとはまた違う雰囲気を味わえるのが楽しみですね。
広瀬:
さくらしめじのふたりって、ESPの学生さんよりも年下だよね?
田中:
そうですね。今は高校2年生の16歳です。
ゆかるん:
私はさくらしめじを前から知っていて。デビュー当時のイメージが強かったので、なんか“大人になったな!”って感じがする。
あいにゃん:
テレビやラジオで曲が流れてるのを聴いて“声、高いな~!”って思ってたからね(笑)。
田中:
声変わり前だったんで(笑)。自分たちでも1stシングルとかを聴くと“誰だ?”ってびっくりしますね。
井上:
声変わりより前にすでにデビューしてるっていうのは、だいぶ稀有だと思う。
――ギターはいくつの時に始められたんですか?
田中:
僕は小学校5年生です。ラジオから流れてきたクリープハイプさんの曲を聴いた時に“音楽っていいな”と思って、そこからお父さんにギターを教えてもらいました。
髙田:
僕はお父さんが昔軽音楽部だったらしく、家でギターを弾いているのを見た時“カッコ良い!”ってなって、お父さんに教えてもらいながらギターを始めたのが小学6年生くらい。それで中学1年生になってさくらしめじを組んだんですけど、それまでライヴ経験も弾き語りの経験も全然なかったので…まず、どうやってふたりでギターの演奏を合わせるのか?っていうところから始まった記憶があります。
――他のみなさんの楽器を始めたきっかけも教えていただけますか?
あいにゃん:
私は高校2年の時に、家にあった兄のベースを借りて弾き始めてから興味を持ち出したんですよね。ACIDMANさんとかELLEGARDENさんとかの邦ロックが大好きで、ガールズバンドを地元で組み始めました。
ゆかるん:
私は小学生の時にクラシックピアノを習っていて。その後バンド経験とかはまったくなかったんですけど、サイサイがメジャーデビューするタイミングで“新しいメンバーを探している”と、あいにゃんに誘われたんです。
あいにゃん:
もともとゆかるんとは読者モデル仲間だったんですよ。“SILENT=静か”と“SIREN=うるさい”っていう相反するものを並べたバンド名の通り、ポップな曲もロックな曲もジャンルを問わずやっていこう!っていう想いで始まったバンドですね。
広瀬:
僕は中学に入学した頃にアコギを、中3の時にエレキを買ってもらって弾いてたんですけど…高校に入ってから“ギターは弦が多いな”って思い始めて。家にベースもあったから、そっちのほうがいいな!と。
あいにゃん:
分かります! ベースって、なんか入りやすそうですよね。
広瀬:
ですよね。あとは和音をジャラーンって鳴らすギターに対して、単音を鳴らす感じが男らしいなと思ってベースに変えました。
井上:
こっちは鍵盤88個もあるのに!
――井上さんも小さい頃からピアノをやっていらっしゃったんですよね。
井上:
そうですね。小1の秋くらいに自分で習いたいって言って始めて、中3まで続けてました。でも、中1の時にELLEGARDENを聴いてバンドをやりたくなって、ギターを始めてからしばらくはピアノに目もくれず…(笑)。エルレのルーツをどんどん辿って洋楽にハマり、ピアノエモと呼ばれるジャンルに辿り着いて。そういうタイプのバンドが日本にはあまりおらんなぁっていうところから大学1年の時にSHE’Sを組みました。
――それこそESP学園は専門学校なのでさまざまな学科がありますが、もし今のパートとは違う楽器をイチから学べるとしたら何をやりたいですか?
あいにゃん:
えー! 私は重低音が好きでベースを始めたから、ベース以外ほんとに思い付かなくて…ゆかるんは何がしたい?
ゆかるん:
何だろう? でもギターとかベースを斜め掛けしてるのはカッコ良いよね。
広瀬:
僕はギター! 辞めたけど好きなんで、前に出てギターソロを弾いたりしてみたいですよね。
井上:
僕…バイオリンかサックスやりたいですね。
一同:
おぉ~!
――その理由は?
井上:
目立つんで。バンドってギター、ベース、ドラムやから、ちょっと異端感あるじゃないですか?
広瀬:
目立ちたがり屋感がお洒落やな!(笑)
田中:
でも、分かります。僕はピアノをやってみたいですね。中学の頃に合唱コンクールがあって、1クラスだけ伴奏が男の子だったんですよ。それがほんとにカッコ良くて!
井上:
あ~、それマジで後悔してるもん。男子に馬鹿にされるのが嫌で、1回もやってないんですよね。
あいにゃん:
嫉妬ですよ、それは。
ゆかるん:
休み時間とかにさりげなく弾いてみれば良かったのに!
髙田:
僕はウクレレです。去年の12月にやった忘年会ライヴでちょっと弾いたのをきっかけに、本格的に始めてみたいなぁ…と思ったり思わなかったり(笑)。
――ライヴといえば、本番前に必ずやってしまうグループならではの儀式みたいなものって、みなさんありません?
ゆかるん:
あいにゃんはコーヒーを毎回飲むよね。ほんとにギリギリでも“コーヒー、コーヒー!”って言ってる。
あいにゃん:
うん。ブラックのホットコーヒーを直前にガッと飲むと落ち着くんですよね。
井上:
僕はドラムの木村と背中合わせになって腕を組んでストレッチしてます。
髙田:
僕らは必ずから揚げを食べます。から揚げの油分が喉にいいって聞いたのと、ガッツをつけるために。
田中:
ケータリングになかったら、コンビニで買ってきてもらって。あとはステージに出る直前に、アルプス一万尺みたいに手を合わせる動きをふたりでやるんです。もともとは僕が小学校の時にバスケの試合前に友達とやっていた手遊びがもとになっているんですけど、ステージに出る前に何か寂しいからやりたいねって話になって。そこから派生してどんどん長くなっていきましたけど(笑)。
■誰もが楽しめるライヴで 何か爪痕を残していきたい
――では、せっかくの機会ですので、お互いに聞いてみたいことなどあれば。
田中:
はい! 井上さんに聞きたいんですけど、僕、すっごく英語が苦手なんですよ。どうすればいいですか?
井上:
洋楽とかはあんまり聴かないの?
田中:
最近ちょっとずつですね。
広瀬:
それがいいきっかけかもしれないな。
井上:
僕も始まりは洋楽だったんで。英語の歌詞を和訳と照らし合わせたりしながら、“英語を喋れるようになったら楽しいんだろうなぁ”と思うようになって、洋画を観たり、直接海外に行って現地で人と触れ合ったりしました。だから、まずは英語を好きになるところからかな?
田中:
ありがとうございます! 英語で会話できるように頑張ります!
井上:
僕と!?(笑) じゃあ、僕から聞きたいのは…ふたりとも、正直モテるでしょ?
田中:
いや、全然ないんですよ。ほんとに…学校では女子に“ない”って言われるくらいで。
ゆかるん:
いやいや、あるよ! バレンタインの時期とか、チョコとかすごい数貰ったりしてそう。
田中:
それもマックスは小学1年生なんですよ。その時が11個。
一同:
うわ~!
ゆかるん:
でも、もっと貰ってそうだけどな~。
井上:
高嶺の花なのかもしれない。
――SILENT SIRENのおふたりはいかがですか?
ゆかるん:
質問とはちょっと違いますけど、広瀬くんがうちのサウンドプロデューサーのクボナオキくんと幼馴染みって聞いて。
広瀬:
そうなんですよ。ナオちゃんは同じマンションやったし、お母さんもライヴとかによく来てくれてて。でも、本人には全然会えてないんですよ! だから『COLORS2018』で再会できるのが楽しみです。
――では、それぞれグループ内での役割って?
あいにゃん:
ゆかるんはライヴでも右手で鍵盤叩きながら左手で煽って、ステップ踏んでコーラスして…って、すっごく器用なんですよ。だからキーボード兼盛り上げ役?
ゆかるん:
煽り担当みたいな(笑)。あいにゃんはベーシストとして演奏では支えてるけど、普段はおっとり担当ですね。SHE’Sはリーダーとかまとめ役はいるんですか?
井上:
リーダーは特に決まってないですけど、基本的に僕が曲を書いてるんで、“俺が引っ張らなければ!”とは思ってますね。広瀬はメンバーの中で一番クール寄りというか、クール振りたがってる。
広瀬:
それはある。間違いない!
井上:
あとはドラムがすごい天然で、逆にギターはしっかり者。僕とドラムのアホが目立つのを、いつも弦楽器のふたりが弄ってきます(笑)。
――さくらしめじは、どちらかがリーダーとか…
髙田:
ないですね。お互いでお互いを補いながらって感じです。
田中:
ずっとふたりでいるから、性格も服も年々似てきてますね。僕が白と黒のボーダーを着て来たら彪我も同じようなボーダーを着てたり、同じタイミングで同じことを言ったり…もう、恐怖を感じてます!
井上:
双子みたいになってるんだ。でも、良い関係だね。
――じゃあ、あんまりケンカすることもなく?
田中&髙田:
ケンカはないですね。
あいにゃん:
今もハモった! すごい!
一同:
(笑)。
――休みの日もふたりで遊んだりとか?
髙田:
学校が終わったら練習する毎日なんで、休みの日は逆に会わないですね。
田中:
基本別行動で、僕は友達と遊びに行ったり、ひとりだったらマンガとか映画とか観てたり。
髙田:
僕は最近イヤホンとかヘッドホンとかにはまり出して、ヘッドホン専門店に行ったりサイトを見てます。
広瀬:
分かる! レビューとか見てるの楽しいよね。俺、ちょうど今イヤホン買おうとしてて、どれがおすすめとかある?
髙田:
今狙ってるのはフェンダーのやつなんですけど、ちょっと値段が…
井上:
もう、お兄ちゃんが買ってあげる!
広瀬:
七夕楽しみにしといてな!
――良かったですね(笑)。SHE’Sのおふたりも休日は別行動っぽいですよね。
井上:
プライベートはほとんど会わないですね…とか言いながら、昨日はドラムと一緒にライヴを観に行きましたけど。でもライヴも好きな海外のアーティストが来た時くらいなんで、休日は曲書いてます。
広瀬:
オフの日は映画観たり、ドラマ一気観したりかなぁ。あとは喫茶店で音楽聴きながら、ライヴのセットリストを考えたりとか。
あいにゃん:
私たちもほぼ毎日一緒にいるんですけど、メンバーの誕生日はめちゃくちゃ気合を入れてお祝いするのが恒例なんです。
ゆかるん:
ちょうどこの前が私の誕生日で、仕事自体は夕方からだったのに、午前中から“渋谷のTSUTAYA前に集合”って言われて行ったら、セーラー戦士が3人いて…
広瀬:
え、メンバーが? 渋谷のあのスクランブル交差点で!?
あいにゃん:
あそこでポーズして待ってました。私はマーキュリーのコスプレで。
ゆかるん:
ドラムのひなんちゅがマーズで、ヴォーカルのすぅがちびうさ。クボくんもタキシード仮面になってて、私に大好きなセーラームーンのコスプレセットをくれたんです。それで、楽器が置いてあるカラオケ屋で私も着替えたら、みんながバースデーソングを演奏してくれて! 私たちが『セーラームーン』の25周年トリビュートアルバムでカバーした「セーラースターソング」も歌わせてもらいました(笑)。
井上:
素晴らしい!
――今日集まっていただいた3アーティストに共通しているのは、メンバー仲が非常に良いってことのようですね。お互いに話していただいて、いかがでしたか?
あいにゃん:
あまり座談会とかはしたことなかったのですごく緊張しながら来たんですけど、ライヴ前にお話しできて良かったなって思いました。
田中:
僕らも緊張してて、ちょっと構えてたんですけど…みなさんやさしくて面白くて、安心しました。
広瀬:
僕らが16歳の時とは比べ物にならないくらい、さくらしめじのおふたりはしっかりしてましたね(笑)。当日、新しいヘッドホン用意して行くから!
髙田:
ありがとうございます!
――では、最後に7月7日に向けての意気込みをお願いします!
あいにゃん:
出演者が幅広いぶん、きっと初めて観る方も多いと思うので、“これぞサイサイだ!”って感じてもらえるセットリストを用意してます。初めての方でもゆかるんを見れば大丈夫ですので、一緒に盛り上がりましょう!
ゆかるん:
日本一のガールズバンドになるのがサイサイの目標なんですよ。なのでもっとたくさんの方に知ってもらって、サイサイの音楽にもっと身近に触れてもらえるように頑張りたいです。
井上:
これだけバラエティー豊かなラインナップで、僕らのこと初めて観る人がたくさんいると思うので、その人たちにピアノロックがどういうものなのかを見せていきたいですね。僕らも“ピアノロックといえば?”と言われたら、真っ先に浮かぶ存在になりたいし。メンバー全員が洋楽のスタジアムロックバンドを観て育ってきてるんで、ゆくゆくはスタジアムでライヴしたいですね。
広瀬:
うん。日産スタジアムとか、東京ドームとかね。
髙田:
僕たちも、とにかく楽しめるライヴを心掛けたいですし、何か爪痕を残していきたいです!
田中:
今、彪我が言ってくれたように、老若男女問わずひとりひとりの心に何かしら残せるようなアーティストになっていきたいので、僕らのことを初めて観る方も大勢いると思うんですけど、知ってるとか知らないとかは関係なくみんなで一体となって、ひとりひとりが楽しめるライヴをしていきたいですね。
取材:清水素子
■『ESP学園presents COLORS2018』
7月07日(土) 東京・新木場STUDIO COAST
開場 15:00 / 開演 16:00 / 終演 20:00予定
<出演>SILENT SIREN、さくらしめじ、ザ・フーパーズ、SHE’S、SHAZNA ※50音順
O.A:BLOSSOM(ブロッサム)ESP学園ヴォーカル&パフォーマンスユニット
<チケット>
500円(完全招待制・入場時支払い)
※入場料の全てを東日本大震災&熊本地震の復興支援金として寄付します。
■チケット二次募集受付
6月05日(火)17:00〜6月22日(金)17:00
https://www.esp.ac.jp/colors2018_entry/
■COLORS2018オフィシャルサイト
https://esp-colors.com
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