ショートムービープラットフォーム、TikTok(ティックトック)からヒット曲が生まれる現象が急増しているが、いま川崎鷹也の「魔法の絨毯」がSNSで注目を集めている。Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、SNSで拡散されている楽曲のランキングだが、2018年11月にリリースされた川崎鷹也のアルバム『I believe in you』に収録されている「魔法の絨毯」が、9月17日公開現在の同チャートで3週連続でTOP3入りを果たした。
発売から約2年経ってのバイラルチャートでのヒットを受けて、川崎鷹也のオフィシャルYouTubeアカウントでは再レコーディングした同曲を9月13日に公開。このヒットの背景には、ニコニコ動画などで大きな流行を見せた“歌ってみた”動画のように、TikTokで季節ごとに開催されている人気投稿チャレンジ、“歌うま”動画の盛り上がりが反映され、上位にランクインする傾向があるようだ。
TikTokで話題のハッシュタグ“#歌うま”は、ユーザーが自身の弾き語りやアカペラ歌唱のショート動画を投稿する企画で、総視聴回数はすでに30億を突破。過去にE-girlsやchay、Novelbright、川谷絵音ら豪華アーティストがサポートしてきた企画としても人気を集めている。今夏の“歌うま”チャレンジは、8月28日から9月13日にかけて実施され、ハッシュタグ“#夏の歌うまチャレンジ”は総視聴回数10億越えを記録した。
今回は、川崎鷹也の「魔法の絨毯」を筆頭にズーカラデル「夢の恋人」、相対性理論「チャイナ・アドバイス」といった曲の“歌うま”動画投稿が多く見られ、ズーカラデル「夢の恋人」もSpotifyの「バイラルトップ50(日本)」のトップ10入りを果たしている。「チャイナ・アドバイス」はチャートにはランクインしなかったものの楽曲使用総再生回数が5000万回を突破。9月1日には同曲のカバーを配信リリースしたTikTokでバズを生み出し話題のアーティスト、ロイ-RöE-も同曲のカバー動画を投稿した影響もあってか “歌うま”動画投稿が多く見られた。
さらにこの“#夏の歌うまチャレンジ”からハッシュタグ“#ポップコーンデュエット”がトレンド化。これは自身のパートを歌った動画を投稿し、投稿された動画の別パート部分でデュエットする機能で、海外から話題となり日本でも広がりを見せているようだ。
大みそかの『第71回NHK紅白歌合戦』に「香水」が大ヒット中のシンガーソングライター・瑛人の初出場内定も報じられたが、彼のようにTikTokの“歌うま”チャレンジから楽曲が広まり、ヒットやデビューに繋がるアーティストは少なくない。サブスクチャートの上位に浮上しているTikTok発のアーティスト、suiもヒット曲を連発しているが、彼もまた“歌うま”動画を投稿しており、今後もTikTokから人気に火がつく楽曲が話題を呼びそうだ。
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