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ゴールデン・シニア・トリオが解散コンサートを開催。これぞジャズ”という感動的なフィナーレに

ギネス世界記録最高齢(合計260歳)ジャズバンド、ゴールデン・シニア・トリオの解散コンサートが、2019年10月27日(日)エルセラーンホールにて開催された。3人一緒の最後のステージということもあり、チケットは公演の2週間以上前に完売。多くのファンが見守る中、ラストステージの幕が上がった。

1曲目は、トリオのテーマ曲ともいえる「Red Roses For A Blue Lady ブルーレディに紅い薔薇」からスタート。3人の絶妙な呼吸が合った音が会場を包み込み観客席からも拍手が起こる。

2曲目「Rose Room」、3曲目「Memories Of You」には、Guest Player(ドラム:上場正俊、ヴィブラフォン:さいとう歌奈)を迎え入れてのセッションを披露。こちらの2曲では、ヴィブラフォン 鍋島直昶の代わりに、鍋島直昶の1番弟子(さいとう歌奈)が入り見事なハーモニーを奏でた。

そして、4曲目「Do You Know What It Means To Miss New Orleans」には、1年程前からヴィブラフォンの鍋島直昶をステージ上で支える役目を果たしてきた、トロンボーン奏者の藤井雄太が参加し、さらに音に厚みが加わった。次に、5曲目「On A Slow Boat To China」では、鍋島直昶がヴォーカリストとして登場。曲の最初から最後まで手拍子が沸き楽しいステージを披露したかと思うと、6曲目の“星を数えて”という意味の「Count Every Star」では、ロマンチックが世界観を見事に演出した。

続いての7曲目「Tennessee Waltz」は、トリオ最年少(ベース宮本直介)のベース音から演奏がスタートし、図太いベース音が、曲の最後までバンドを引っ張り続けていた。 そして、本編のラスト曲は「Cute」。明るく、激しく、心地良い演奏が会場のボルテージを上げ、最後まで演奏しきると会場からは大きな拍手が沸き上がった。

アンコールでは、名曲「Bag’s Groove」をゴールデン・シニア・トリオを中心にゲストの3名も参加した全員での大円団を披露。“これぞジャズ”という感動的なフィナーレで終演を迎えた。

最後の最後まで会場には、このゴールデン・シニア・トリオの解散を名残り惜しく思う観客達が残り拍手が鳴りやむことは無かった。3人は、個人でのジャズマンとしての活動は続けて行くそうなので、そちらの動向にも注目が集まっている。

なお、ゴールデン・シニア・トリオとして最後のトリビュートアルバムには、過去の収録楽曲や今回のラストライブで演奏された楽曲が収録され発売される予定。現在、トリビュートアルバムCDの制作のために、CAMPFIREのサイトにて、クラウドファウンディングが立ち上がっている。クラウドファウンディングの締め切りは、11月3日(日)までとなっていて、彼らの最後の雄姿を残すべく、ファンの方々からの支援が続々と集まってきているとのこと。引き続き、要注目だ。

【セットリスト】

M1.Red Roses For A Blue Lady ブルーレディに紅い薔薇

M2. Rose Room

M3.Memories Of You

M4. Do You Know What It Means To Miss New Orleans

M5. On A Slow Boat To China

M6.Count Every Star

M7. Tennessee Waltz

M8. Cute

Enc:Bag’s Groove

(株)写楽

■【宮本直介 メールインタビュー】

(1)なぜJAZZだったのか? 

「初めて聴いた時から好きになった!と云うのもあるけれど、時代的に日本でも結構JAZZが好まれていたし、それに、進駐軍が居たので音楽の仕事をするにはJAZZが一番多かった。歌謡曲なんかをやっていた人でも、仕事があるからJAZZに替わっていった時代だった。“ナイトクラブ”という社交場があちこちにでき、必ずJAZZバンドが必用なので一晩で何か所も掛け持ちしていた。テレビでも深夜に結構JAZZの番組ありました」

(2)JAZZはどんなもの?  

「“今”を表現するもの。同じ曲でも、その時のメンバーや空気で、その場で作っていく。 その時その時のアドリブで作っていく“その場で作る音楽”みたいな部分が楽しい」

(3)音楽を続けてこられた秘訣

「とにかく、JAZZが好き!という事。生活の一部になっている。まぁ、“好き”という事に尽きる。 だから、よく“幾つまで演奏続けられますか?”って聞かれるけど、“死ぬまで”に決まってるやろー!と思います。大好きなんやから!(笑) 」

(4)今後の音楽業界に来たいする事。

「人生百年時代です。熟年層をターゲットに、良い音楽、本物の音楽をやって行く事で、もっと音楽ファン、JAZZファンが増えて来ると思う。熟年は多少の贅沢もできたりするので、安かろう、悪かろうではなく、本物の音楽を受け継いで行って貰いたい!」

(5)一番印象に残っているライブは?

「そりゃあ、2015年7月5日のギネスの認定を貰った時でしょう! それ程緊張はしなかったけど、“ギネス認定です!”って聞いた時は嬉しかったね! 申請してから、なかなか証拠物が揃えられなくて 1年8か月も掛かったんですから!」

(6)ファンにコメント   

「とにかく、“ありがとうございます!”の一言に尽きます。今回の解散コンサートも本番の20日も前にチケットは完売しましたし年寄りのバンドを可愛がって頂き感謝!感謝!です。それぞれのジャズメンとしての活動はまだまだ死ぬまで続けますので、これからも応援お願いします!」

【クラウドファウンディング情報】

<プロジェクト>

世界最高齢ジャズバンド 有終の美!

平均86歳“ゴールデン・シニア・トリオ”解散ライブを後世に残したい!!

今回の解散ライブを新収録した『ゴールデン・シニア・トリオ』トリビュートアルバムCDの制作を決意し、クラウドファンディングを立ち上げました。

<資金の使い道>

(1) 解散ライブのレコーディング

 ・収録機材レンタル、運搬、エンジニア料

(2) 編集、ポストプロダクション

 ・解散ライブ音源のMIX、マスタリング

 ・過去音源のMIX、マスタリング

(3) CD制作

 ・CDプレス費

 ・ジャケット、ライナーノーツの制作

 ・デザイン、印刷費

(4) クラウドファンディングのリターン

 ・リターン制作費、送料など

 ・サイト手数料

<リターンについて>

■3,000円

CD1枚+メンバーからのメッセージ付き御礼メール

■5,000円 

CD1枚+ライブフォト(コンサートでのメンバーの写真など)+メッセージ付き御礼メール

■10,000円

CD1枚+ライブフォト(コンサートでのメンバーの写真など)+メッセージ付き御礼メール+メンバーのサイン色紙+ CDにお名前クレジット

■50,000円 ※協賛 (法人・団体向け、個人も可)

CD5枚+額縁入りフォト&サイン色紙 (特別仕様)+CDに協賛クレジット+メンバー直筆のお手紙

◎プロジェクト支援ページ(CAMPFIRE)https://camp-fire.jp/projects/view/196806

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