10月29日に新木場STUDIO COASTで行われる『MUNETAKA Special Halloween Night』で共演するMUCCとミオヤマザキと首振りDolls。この3バンドが対バンという形で顔を合わせるのは、2019年1月5日のイベントライヴ以来となる。第二次大戦となる新木場STUDIO COASTで三者は、一体どんな戦いを魅せてくれるのだろう? 音楽性の違う3バンドの戦いの中で、何処まで自分たちにしか出来ないロックを見せつけるのか!? MUCC逹瑯、ミオヤマザキのmio、taka、そして首振りDollsのナオ、ジョニー・ダイアモンド、ショーン・ホラーショーの鼎談をお楽しみください。
【マンスリーインタビュー】
■マンスリーインタビュー第1弾 https://okmusic.jp/news/323875
■マンスリーインタビュー第2弾 https://okmusic.jp/news/329571
■マンスリーインタビュー第3弾 https://okmusic.jp/news/335318
■マンスリーインタビュー第4弾 https://okmusic.jp/news/339258
■マンスリーインタビュー第5弾 https://okmusic.jp/news/343414
■マンスリーインタビュー第6弾 https://okmusic.jp/news/347907
■マンスリーインタビュー第7弾 https://okmusic.jp/news/351762
■マンスリーインタビュー第8弾 https://okmusic.jp/news/356115
■首振りDollsのお客さんは、 きっと情念に共感してくれてる(ナオ)
逹瑯:つか、はぇ〜よ。時間が。朝から対談って(※取材時間は朝の10時半からでした)。なんだってこんなに早く集合なわけよ。車だと時間読めないから朝8時に起きて早めに出たから、めちゃくちゃ早く着いちゃったし。
――さすが時間に正確な男・逹瑯! ワタクシ、前回のアンナ(土屋アンナ)との対談のとき、余裕を持って出たのに渋滞にハマり、40分遅刻し……その反省を活かして朝7時前に出て来たからね。
逹瑯:土屋アンナさん40分待たせるってあり得ないから! でもね、いや、ホント、東京のラッシュ渋滞は甘く見ちゃいけないからね。
ナオ:初対面で40分放置されたから、めちゃくちゃ緊張しながらお話して待ってたんです!
逹瑯:何話すのよ初対面で40分間放置されて! めちゃくちゃ困ったでしょ!
ナオ:11月5日に土屋アンナさんと対バンさせて頂くんですけど(※下北沢251『WHO KILLS BAMBI〜』土屋アンナ×首振りDolls』)、その話はインタビューでするからしちゃダメだなと思って、他愛もない世間話を……。
逹瑯:土屋アンナと世間話!?(笑)
――サメの生き方とか教えてもらってたりね(笑)。
逹瑯:サメの生き方!? 何それ!(笑) なんなの? サメって一匹ずつ生き方違うの?(笑) サメとしての生き方がそれぞれにあるってことでしょ?
taka:サメの生態の話じゃなくてですか?
逹瑯:サメの生き方ってんだから“生態”ではないだろ。“生き方”なんじゃねぇの? ようするに、“百獣の王として生きろ!”っていうやつでしょ。
――あるんじゃないの? 生き物にも“性格”が。犬とか猫でもあるでしょ。人見知りだったり、人懐こかったり。テト(逹瑯の飼っている猫)も性格あるでしょ?
逹瑯:あるある。でもさ、そういう意味ではサメよりもシャチの方が生き方ありそうだよね。
ショーン・ホラーショー(以下▼ショーン):海のギャング、シャチ!
逹瑯:ちゃんと考えて生きてる気がするよシャチは。だってさ、アイツら、食べるわけじゃないのにアザラシを振り回して遊んだりするでしょ。あれなんかは完璧に遊んでるわけじゃん。
ショーン:海のギャング、シャチ!
逹瑯:ってことは、“遊ぶ”ってことを知ってるってことでしょ? それを生き方というのかどうかは知らんけど。サメってそういうことしなさそうじゃない? 遊び心はない気がするよね。でもさ、自然界の生き物は、ちゃんと腹が減った時にしか相手を殺さないでしょ。食べる目的じゃなきゃ殺さない。ちゃんと目的があることじゃないとしない。そこはすごいよね。
――そうよ。人間みたいに遊びでセックスしたりしないからね。
逹瑯:そうなの? でも、快楽というものを知ってしまったら分からないよね。だって、猿にオナニー教えたら、一生やってるって聞いたよ。
――知っちゃったんだね。
逹瑯:知っちゃったんだねぇ(笑)。
taka:なるほど! 知っちゃったんですね!
ナオ:でも、逆に動物の方が見境ないと思いますけどね。
逹瑯:まぁな。アイツら丸出しで歩いてっからな。“恥ずかしい”っていう感覚が無いんだろうから。って、いきなり何の話し!?
――あははは。いい感じね、ヌルッと始まる感じが(笑)。それぞれの出逢いは?
taka:ミオヤマザキと首振りDollsの出逢いは、R指定主催のイベントライヴでしたね。『メンヘラの集い』。
ナオ:そうだったね。その節はお世話になりました! 打ち上げも記憶がないほど呑んじゃったくらい楽しかった。
逹瑯:ミオヤマザキは分かるけど、首振りはメンヘラ枠なの!?
ナオ:首振りはメンヘラ枠というわけではないんですけどね。
逹瑯:だよな。サウンド的には男っぽいもんな。ガレージ系のロックンロールバンドだから。あんまメンヘラな印象ないなぁ。
ナオ:メンヘラ枠だとするなら一部の歌詞かなと。女の情念みたいなのを歌っている曲も多かったりするので。そういう曲をメンヘラさん達は喜んでくれてるみたいですけど。
逹瑯:ナオがオネエ言葉だしな。まぁ、たしかにメンヘラが共感するのは歌詞なんだろうからな。そもそも、男と女って脳みそが違う生き物だからさ。女子脳って共感で成り立つらしくて。“うんうん、分かる分かる!”っていう世界で。
mio:そうそう!(激しく同意)
逹瑯:男は解決をしようとするのよ。何か問題が起きたら、どう解決していこうかって、なんとか答えを出そうとするんだけど、女は何か問題が起きたら、答えを求めるよりは、“分かる分かる!”っていう共感が欲しい生き物なんだって。だから、自分が共感できる歌詞に惹かれるわけよ。
ナオ:そうそう。“分かる分かる社会”ですからね!
逹瑯:男のファンが多いバンドって、“こう生きろ!”って歌ってるでしょ。またね、共感の形が違うんだと思うよ。女脳は、“今、こう思ってる”への共感だから。
ナオ:なるほどなるほど。たしかに、納得かも! 確実に首振りDollsのメンヘラ枠のお客さんは、きっと情念に共感してくれてるんだろうなぁ。“こう生きろ!”っていう歌詞ないけど、首振りは男ファンも多いんですけど、首振りの男ファンのみんなは、純粋にサウンドで聴いてくれてるってことなのかな?
逹瑯:まぁそれもあるんだろうね。
――MUCCはどうなの?
逹瑯:俺はあんまりそこは考えて書いてないし、ウチは歌詞を書く人が何人も居るし、上がってきた曲にもよるけどね。男ファンも増えてきたね。MUCCの男ファンも歌詞より曲の感じとかライヴの雰囲気が好きなんじゃないかなって思うけどね。
――なるほどね。ミオヤマザキは?
mio:最近男ファン増えてきましたね。
taka:昔は8:2くらいでしたからね。
mio:やっぱり女の子ファンは歌詞が好きで、男ファンは曲が好きです。
逹瑯:男ファンはtakaのことも好きなんだよな(笑)!
taka:あははは。嬉しいことです!
――ジョニーも男ファン多いよね。
ジョニー・ダイアモンド(以下▼ジョニー):おじさんが多い。
一同:(爆笑)
ナオ:そうね、おじさん多いわよね〜。
逹瑯:いいことじゃん! おじさんファンって一回好きになったら絶対に離れないからね。
ナオ:たしかに! ジョニーのおじさんファン、長い人多いもん! 首振りDollsの音は古い感じだからね。ジョニーのギターもそういう感じだから、おじさんを虜にしてるんだと思う。
逹瑯:その世代にしたら懐かしいんだろうね。でも、それが今の若い人達には新しいんだと思うよ。音楽もファッションも12年周期だっていうからね。
――12年以上やってるバンドとしては、その周期をリアルに肌で感じたりするものだったりする?
逹瑯:感じる感じる。あれ? こういうサウンドってちょっと前に流行ったんじゃん。って感じるんだよね。でもさ、この歳になると、ちょっと前、が結構前だったりすんのよ。そんな感覚。きっと、世の中のヒットメーカーたちは、そんな周期も計算しながら作ってんだと思うよ。
――そうだろうね。この3バンドの中でお客さんの層が一番若いのはミオヤマザキだと思うけど、若い世代に響いている要因は何処にあると思う?
taka:ウチは、圧倒的にmioの歌詞だと思いますね。
mio:分かりやすい言葉とか、分かりやすいことを書いているからだと思う。
――ミオヤマザキのサウンドの傾向としては?
taka:その都度その都度、俺のやりたいと思った音楽をやってるって感じですね。でも、やっぱり一番大事にしているのはmioの歌詞なんで、mioから上がってきた歌詞を見て方向性を考えますね。とにかく量が半端ないんですよ。歌詞というか、ストーリーとして上がってくるから情報量が多いし、歌詞としては言葉が多過ぎたりもするから、3分とか4分に収まり切らなくて、そこは語りにしてもらったりとかもしているんですよ。
逹瑯:詞先なんだ! 珍しいね。曲先もあんの?
taka:たまにあるって感じですね。でも、歌詞と曲の雰囲気が必ず合ってるわけでもないんですよ。曲は歌詞に引っ張られ過ぎちゃいけないと思っていて。めちゃくちゃ暗い事を言ってるからといって必ずしも暗い曲じゃないといけないとは思っていなくて。
ナオ:なるほど。首振りDollsは、詞を先に書くってことはないかも。
ジョニー:たしかにないね。
逹瑯:俺、詞先にすると全部5・7・5になっちゃう。
一同:(爆笑)
――俳句!? 何故に!?
逹瑯:わかんない(笑)。なんか区切りいい感じで書いちゃうんだよね、逆に。
――意識しちゃうんだね。
逹瑯:そうそう。何処がAメロかなとか、この辺りサビかな? とか、変な事考えすぎちゃうんだよね。ない枠に嵌めようとしちゃうんだよね。
mio:分かります。だから、作文みたいに書いちゃって、後から嵌めていった方が楽なんです。
逹瑯:まぁでも、詞先ではないけど、この事柄について歌詞を書きたいな、って思いながら曲を作ることはあるけどね。歌いたいことのイメージを持ちながら曲を作るっていうか。“こういうタイプの曲作りたい”ではなく“こういうこと歌いたいから、こういう曲作りたい”っていう作り方。
――うんうん。イメージ的には歌詞先行って感じの作り方ってことね。mioちゃんは歌詞となる大元のストーリーを書いているときに、“こういう曲がいいな”っていう楽曲に対するイメージが頭の中に浮かんでいたりはするの?
mio:ないです。全く。歌詞を書いている時点で曲がこういうのがいいっていうのはないです。でも、何にもない状態でtakaに“今度こんな感じの曲歌ってみたい”っていうリクエストを出すことはあります。けど、その時点ではまったく歌詞となる言葉は私の中にはないです。
逹瑯:へぇ〜。じゃあ、歌詞が上がって、そこから曲を付けてってるときに、そこから微調整していくって感じなんだ。
taka:そうですそうです!
――首は?
一同:首!(笑)
ナオ:首! 省略し過ぎ!(笑) ジョニーが曲作るときはどういうところからイマジネーション受けてるの?
ジョニー:妄想。頭の中で妄想して、それを曲にしてく感じ。
――新曲の「アンジェリーナ」は、グラムロックが匂うサウンドに、アンジェリーナへの愛しさが溢れた歌詞が乗ったルーズなロックだけど、アンジェリーナ、誰?
一同:誰!?(笑)
ジョニー:妄想(笑)。妄想の中の謎の美女。夢の中でしか会えないの。
ナオ:結構ファンタジーなこと言うんです、ウチのジョニー(笑)。
逹瑯:外人、なんだね。
ジョニー:はい(笑)。でも、アンジェリーナ・ジョリーではないんです!
逹瑯:なんかちょっとラテンっぽいね、アンジェリーナ。このジョニーのルックスで、夢の中でアンジェリーナに会える妄想してるって、完全に『ワイルド・スピード』の世界だけどね(笑)。で、どんな感じなの、アンジェリーナは。
ジョニー:とにかくエロイ感じです。
ショーン:ジョニーさんの歌詞、よく妄想の中に女性が出てきますよね。みゆき、とか。
逹瑯:みゆき!? 今度はいきなりバリバリの日本人だな、おい! でも、外国人の名前としてアンジェリーナってよく聞くから、日本でいうところのみゆきみたいなもんなのかもしんないね(笑)。
――まぁね(笑)。
ジョニー:ドSなの。
逹瑯:え? まだアンジェリーナの話!?(笑) まだ更に細かい設定があんの!? てか、アンジェリーナ、エロくてドSなんだ(笑)。てか、自分がMなんじゃねぇの?
ジョニー:あぁ、まぁ、Mっすね(笑)。更に、童貞なんです。
逹瑯:え? 自分が? この歌詞の中で? 設定細か過ぎんだろ!(笑)
ナオ:ジョニーの歌詞の男は、全部童貞設定なんです!
逹瑯:つか、ジョニー、精神的なMなんだろな(笑)。夢の中でしか会えないアンジェリーナに恋をして、虐げられている自分を肯定してる感じを、嫌だとは感じていないんだろうね。
ジョニー:あー、たしかに。嫌じゃないかも。
一同:(爆笑)
mio:男の人って女よりロマンティックだったりするんですよね。
――たしかにそうかもね。女子は結構現実的だったりするからね。逹瑯の書いた歌詞の中でおぉぉぉぉと思ったのが、“さっき別れたばかりなのに、右手に君が足りない”っていうワード。
ジョニー:めちゃくちゃいい!
一同:(爆笑)
逹瑯:あははは。
――どこらへんまで想像で書けるものなの?
逹瑯:歌詞にもよるよね。俺の場合は曲先だから、曲に引っ張られることの方が多いからその都度違うんだけど。曲聴いて、パーっと浮かんでくる景色とか色とか事柄とかをスケッチしていく感じ。言葉でね。そこに自分の経験とか感情がバチッと嵌ると、より具体的に書ける感じかな。イメージしやすいというか。最初から物語を作るときもあるけどね。俺の場合は両パターンかな。
――mioちゃんは? 歌詞の中にもある“私のこと好きじゃないなら、死んで”っていうフレーズは、衝撃的でもあって。それは、自分自身なの? それとも、ミオヤマザキのボーカリストとして歌う、そこに添わせた、自分ではない自分だったりするの?
mio:自分自身です。恋愛すると本当にそう思うんです。本当に愛してるから、同じくらい愛して欲しいし。でも、それを言葉に出して言っちゃうと、重いとか思われちゃったり、相手の気持ちが離れちゃったりするから言えないって思ってる自分がいるから歌えるし、同じ様な気持ちを抱えている人が聴くと、そこに共感が生まれるんだと思いますね。
■ちょっと踏み込んだ リアルな感情というのは、 男からは出てこないの かもしれない(逹瑯)
――逹瑯もナオも女目線での歌詞を書く人だけど、どの辺りまで女性を理解して書けているんだろうね?
逹瑯:まぁね、そこは難しいよね。想像でしか書けないところだから。さっきmioちゃんも言ってたけど、男の方が絶対にロマンティストだと思うの。ジョニーの作った「アンジェリーナ」もそうだと思うんだけど、“こうであって欲しい”っていう願望とかが入るから、mioちゃんが歌詞として書く様な、ちょっと踏み込んだリアルな感情というのは、男からは出てこないのかもしれないよね。
mio:MUCCの歌詞って、やっぱりすごくロマンチックだと思うんですけど、でも、すごく映像が見えてくるんです。色も見えてくるし、日常にあることが書かれていたりするから、“あ〜、あるある!”って思えるんですよね。現実なのにロマンティックっていうのが、すごくいいなぁって思うんです。さっき話に出てた“右手に君が足りない”っていう言葉も、現実的でありながらもすごくロマンティックなんですよね。実際に言って欲しい言葉でもあるから、キュンとしちゃうんです。
逹瑯:曲を聴いて浮かんできたものをスケッチするから、情景描写的なものが多いんだと思う。
mio:うんうん。すごくカラフルなんですよね。ウチはあんまり色が無いんですよね、感情だから。首振りDollsもあんまり色が無いですよね。曲によっては描写的な歌詞もあると思うけど、どっちかっていったら、感情の方が多いと思う。
ナオ:そうですね。ウチは感情の方が多いですね。あんまり景色は書かないかも。シーンとかシチュエーションは所々で出てくるけど、そこを中心には書かないかな。どっちかっていうと叫びだからね。
――女目線で書くときは情念が乗るよね。そこに景色はある気がするけど。
ナオ:そうね。昔の曲の方がそういうとこは強いのかも。昔の方がmioさんみたいに思ったことをひたすら書いてたかも。奪いたいだ、壊したいだって書いてたから。
――あぁ、たしかにそういう歌詞多いね。逹瑯の歌詞に奪いたいだ、壊したいだを見たことないよね。
逹瑯:奪いたいだ、壊したいだって思ったことがないからね。奪いたくないし、壊したくもないから。そう思ってたら自然と歌詞になってると思うけど、そうは思わないから書かないんだと思う。
――おぉ。なるほど。最近女目線の歌詞ないね。
逹瑯:最近は女言葉が似合う曲がないからね。
mio:なるほど。逹瑯さんはメンヘラ製造機ですか?
逹瑯:俺はメンヘラ製造機かもね。
mio:うん、だと思います。ウチのtakaもそうなんです。
taka:俺も本当にメンヘラ製造機なんですよ。付き合っていくと、もぉ、“貴方なしでは生きられない”っていう感じになっていっちゃうんですよ。で、大変なことになっていくんですよ、、、、。
mio:それでめんどくさくなってあしらい始めるから、相手がメンヘラになっていっちゃうんです。だから、彼女というよりセフレが多かったりするタイプなんですよね。逹瑯さん、今、“奪いたくないし、壊したくもない”って言ったから、あ〜、メンヘラ製造機だなって思ったんです。
逹瑯:距離感って大事だよね(笑)。自分の管轄内、範囲内でどうにか出来ないことは深く関わらない様にするって感じかも。他人の何かを奪ってまで行動することはないね。不幸にはしたくないから。
mio:うんうん。女の子からしたら、不幸な人も居るんだけど、ちゃんと幸せをもらってる感じなんですよね、逹瑯さんの場合。でも、私は無理です。
一同:(爆笑)
mio:ナオさんはメンヘラ製造機ですか?
ナオ:(メンバーに尋ねる)ですか?
ジョニー:この3人の中ではバリバリ製造する方じゃないですか?
ショーン:産んでます。
ナオ:あははは。バリバリ製造機みたいです!(笑)
mio:たぶんナオさんは、逹瑯さんとtakaみたいに遇らうというよりは、深く考えずすぐに好きになっちゃうから、ゾッコンにさせちゃって、相手を辛くさせるタイプだと思いますね。
一同:(爆笑)
ジョニー:めちゃくちゃビンゴ!
ナオ:あははは。管轄とか考えたことないですからね(笑)。
taka:そうなんだぁ〜。
――すごいねmioちゃん! なんで分かるの?
mio:メンヘラだからです。
一同:おぉ〜〜(感動)。
逹瑯:すごいね、mioちゃん。でも、分かるってのは経験だね、きっと。mioちゃんA型?
mio:いえ、B型です。
逹瑯:B型なのかぁ。俺、血液型めちゃくちゃ気にすんのよ。
mio:私もです!
逹瑯:4パターンしかないのに、当てはまるわけないって思うでしょ? でも、絶対に嵌んの! 人それぞれ培ってきた環境によって細かいところは変わってくるんだけど、だいたい当てはまるからね! B型ってのは、ガチンコでガッチガチに向き合わないと絶対に嫌だ! っていうタイプと、決まった枠とか関係なく、お互い自由でいいよ、っていうタイプと2パターン。mioちゃんは前者だね。
mio:完璧に前者ですね。逹瑯さん、O型ですか?
逹瑯:ううん、俺はA型。
mio:良かったぁ。救い。O型はクソ男が多いんです。
ナオ:えっ!? ヤダァ〜。
ジョニー:首振りは3人共O型です!(笑)
逹瑯:(爆笑)!
mio:お疲れ様でした。
ナオ:やめて〜。見捨てないで!(笑)
mio:takaもO型なんですけどね。O型は嘘付くんです。
taka:あ、うん、そうね……。
mio:悪い嘘というより、自分を守る嘘を付くんです。争いが嫌いだから。A型は優しいけど、見返りを求めたりとか自分の枠に嵌めたがるから、実は一番自己中なんじゃないかなって思う。
逹瑯:A型は、悪く言うと、事なかれ主義。揉め事とか波風立つことを嫌うから、みんなとちゃんとコミュニケーションを取るの。B型は分かりやすくて、興味の無いことには本当に興味ないからね。そういう意味で言うと、A型が一番感情とか気持ちが分かりにくいかもしれない。けど、細かいこととかをきちんとしようとするから、几帳面って思われるとこもあると思うしね。O型って、物事を大きくとらえるから、自分の枠の中で収まっていれさえすれば、何が起こっててもどうでもいいタイプなんだよね。O型からしたら嘘を付いてるつもりもないんだけど、結局言った約束を覚えていなかったりするから、相手は嘘を付かれたって思う人が多くなるのかも。
mio:そうそう。
ジョニー:悪気はないんです。
――自覚症状あり!?
ジョニー:ありますね(笑)。
逹瑯:AB型は、A型とB型が混ざってるから、よく分からないって思われがちなんだよ。
――ここに男子が5人居て、逹瑯以外全員O型ってすごいね(笑)。クソ男だらけってこと(笑)!?
taka:あははは。そうなりますよね(笑)。でも、O型にもタイプはあると思いますよ。派閥があると思う。
ナオ:派閥ってどんなの?
taka:mioいわく、俺はA型寄りのO型なんですよ。そこでもちょっと性格が変わってくるらしくて。
逹瑯:あ〜、そこあるねぇ〜。
ナオ:俺はO型×O型のO型だから、生粋のO型ですよ(笑)。
taka:あははは。それ、大クソ男ですね(笑)。
ナオ:Oの太ですね(笑)。
ジョニー:俺もそうだなぁ。
ショーン:自分はB型寄りのO型ですね。
ジョニー:おぉぉ。言われてみればショーンはB型っぽさあるね。
ショーン:変わってます?
ジョニー:いや、それはお互い人のことは言えないよね(笑)。
■バランスがいいんだと思う。 それぞれ性格が違うから、 気にする細かい部分が 違うんだよね(逹瑯)
――MUCCって血液型バランスは?
逹瑯:3人A型でリーダー(ミヤ)だけO型。
――A型とO型って相性いいって言うよね?
mio:一番いいと思います。
逹瑯:うん、ウチはいいバランスだと思うよ。物事を大きくとらえて動かすO型のリーダーが居て、周りの3人が細かいとこを動くって感じだからね。だからバランスがいいんだと思う。細かいことを気にするA型の3人も、それぞれ性格が違うから、気にする細かい部分が違うんだよね。YUKKEが気にすることと俺が気にするとこ全然違うし、SATOちはそもそもそんなに気にしないしね。
――ミオヤマザキは?
mio:ウチは他の2人がA型です。だから、A型2、O型1、B型1のバランスです。リーダーがO型で良かったなと思いますけどね。O型ってまとめるの上手だし、争いも好きじゃないから、どうどうって感じなんで。
逹瑯:ミオヤマザキで一番神経削れてんのはマネージャーなんじゃない?
taka:いや、マネージャーも社長もO型なんですよ!
mio:みんな“これやっといてね”って言ったことを忘れちゃうんですよ! だから、A型の女子が欲しいんです。首振りは?
ジョニー:マネージャー何型? A型だって。
mio:最高ですよ。O型3人まとめるの大変だと思うけど。A型じゃないと絶対にまとめられない。大変だと思う。
逹瑯:たしかに(笑)。でも、メンバー同士全員O型ってのはいいんじゃない? 誰にもストレスがかからなそうだし。お互いのことに興味がないから、お互いのここが許せない! ってのがなさそうだからね。
ナオ:3人共長男のO型なんですよ!
逹瑯:そこもバランスいいんじゃない?
mio:ですね。1人でも弟のO型が混じったらバランス取れないかも。劣等感とか出てきちゃったりするから。O型の長男だらけなら、最強だと思いますよ。自由奔放なO型だから、無敵です(笑)。その分、周りが大変だと思うけど(笑)。
taka:俺は次男のO型なんで。
mio:私は長女のB型。
逹瑯:俺は末っ子のA型。でも、兄ちゃんとは歳が結構離れてるから厄介よ(笑)。実質ひとりっ子みたいなもんだったからね。
ナオ:逹瑯さん末っ子意外ですね。すごくリーダーシップがあるし、長男っぽい。
逹瑯:いやいや甘えん坊だよ。
ナオ:ヤダァ、可愛い逹瑯さん! 好きっ!
一同:(爆笑)
――生粋の末っ子体質だよ、逹瑯は。自由奔放な感じ。
逹瑯:(立ち上がるって席を離れる)
――何処行くの!? トイレ?
逹瑯:ううん。お茶取るの。
――あぁ、失礼しました!(立ち上がろうとすると)
逹瑯:大丈夫よ、インタビュアーなんだから座って続けて続けて。
――こういうとこあるのよ、逹瑯って。気が利くし、本当にしっかり周りを見てるし、しっかり先輩や目上の人を立てながらも、変な上下関係にこだわることなく周囲をすごくいい雰囲気に持っていける人だからね、こう見えて。
一同:こう見えて(笑)。
――ジャイアンみたいなくせに、案外気を遣ってるとこね(笑)。
逹瑯:いやいやいや(笑)。でも、本当に血液型って関係あるからね! 俺はだいたい血液型で判断してっから。
mio:分かります。4つしかないと思うかもしれないけど、4つもあるんだから絶対に当てはまりますからね。
ジョニー:星座は関係ないの?
逹瑯:星座で見る人も居るよね。俺は星座まではちょっと分からないけどね(笑)。
mio:干支もあるしね(笑)。
逹瑯:干支なんかまで言い出した日には大変だよ! だって、全学年居るんだから!
――だから、その学年で例えるのそろそろ辞めなさいっての。もう学年で例える歳でもないんだから(笑)。
逹瑯:あははは。いいじゃ〜ん。一番分かりやすいんだもん、それが(笑)。
mio:んふふふ。逹瑯さん、可愛い(笑)。
逹瑯:可愛い!? おじさんだよ!(笑) でもありがとう!
――可愛いを受け入れたね(笑)。
逹瑯:受け入れたね(笑)。
――ショーン、何か逹瑯先輩に質問はない?
逹瑯:なんでショーン限定なの?
――このまま放置しといたら喋らないから(笑)。
ナオ:たしかに! ショーくんまだ一言も発してないくらいじゃない!?
ショーン:いや、しれっと喋ってるよ。最初の方のサメの生き方の話のところでシャチの話になったとき、“海のギャング!”って言った。
ナオ:たぶんそれ、みんなに聞こえてなかったと思う。
ショーン:たしかに。聞こえなかったかな? と思って2回言ってみたんだけど、掻き消されていたかも……。
逹瑯:あははは(大爆笑)。
――もうね、ベースはバリバリなんだけど、どうしようもない引っ込み思案で(笑)。
逹瑯:そうなんだ(笑)。ショーンも地元は九州なの?
ショーン:はい。でも、今朝は激混みの中央道通って来ました。
――何なの、その主婦の会話みたいなの。
逹瑯:主婦が“中央道激混みで”って話する!? んな会話してる主婦聞いたことねぇよ。てか、そもそも主婦の会話を知んねぇけどさ。
一同:(爆笑)
ナオ:“奥さん、今日中央道激混みだったみたいよ〜”って(笑)。
逹瑯:しねぇよなぁ(笑)。
――まぁまぁまぁ。で、ショーン、質問は?
ショーン:自分もよく三つ編みしてるんですけど、今日は回避しました!
――報告!?
逹瑯:おう。会話終わっちったな。
ナオ:まさかの報告(笑)!
逹瑯:そっか。で終わっちゃうだろうが! 会話苦手なの?
ショーン:めちゃくちゃ苦手です。
逹瑯:なんで?
ショーン:なんでですかね? 頭が真っ白になっちゃうんです。
逹瑯:よくさ、みんなで話してるときに、ずっと黙って話を聞いて黙ってる人いるじゃん。
ショーン:まさにそのタイプです!
逹瑯:そういう会話聞いててさ、この話を会話に差し込みたいなって思うことってないの?
ショーン:あります! あるんですけど、さっきのシャチのときみたいに、声が小さいので入れなくて……。
一同:(爆笑)
mio:喋るときに押すボタン置いとかないとね!
ショーン:あ、それいいですね!
ナオ:たしかに、横で“海のギャング”って言ってたときの声、めちゃくちゃ小さかったもん!(笑)
逹瑯:というか、そもそも、あの流れの中で、“海のギャング”って
言っても、会話に入ったことにはならないからね! それは会話じゃないからね。ワードを差し込んだってだけだから! もっと会話しなくちゃ! 投げるだけ投げて、返してもらう気ないでしょ(笑)。投げられた方も、“海のギャング”って言われても、お、おぉぉぉん。って感じだからね。普段友達との会話はどうしてるの?
ショーン:友達居ないです。
一同:(爆笑)
ショーン:メンバーと一緒に居ます。
逹瑯:メンバーとなら話すんだ。
ショーン:はい。メンバーとならガンガン話せるんです。日頃感じてることを全部吐き出してます。
ジョニー:よくオリジナルワード作ってるよね。
ショーン:作る作る。
逹瑯:何? どんなワードがあんの?
ショーン:えっと。……………………。
逹瑯:また肝心なとこで出てこねぇんだな(笑)。
taka:酔っ払うとどうなります?
ショーン:変わんないんですよぉ〜。
逹瑯:あははは(大爆笑)。
ショーン:めちゃくちゃつまんない奴なんです。変わって欲しいんですけどね、呑んだときくらい。
ジョニー:めちゃくちゃ強いっす。
ナオ:前に思いっきり酔わせてみようと思ってガンガン飲ませたんですけど、俺が先に潰れましたからね(笑)。
ショーン:喋れるようになろうと思って呑むんですけど、変わらないんですよ。
逹瑯:喋らないから呑むんじゃないの?
ショーン:あぁ、手持ち無沙汰で飲んじゃうってことですね。
taka:たしかに。それはあるかも!
ナオ:本当に潰れないのよ、ショーくん。
逹瑯:人と話すのがあんまり好きじゃないとか?
ショーン:そんなことないんです。話すの好きなんですけどね。根本的には好きだと思うんですけど…………ん〜。
ナオ:これ、カウンセリングの時間!?
一同:(爆笑)
ショーン:本当にこういうインタビューの場だと真っ白になっちゃうんです。
mio:少人数だと話せるのね。
ショーン:はい。仲のいい人とだったら。
taka:新たなカウンセリングの先生が(笑)。
――あははは。mioちゃんは自分自身のことを歌っていたりするけど、“聞いてあげようとする気持ち”がそこにあるから、それがきっと滲み出ていたりするんだろうね。吐き出す言葉の強さの中に、人を救える優しさがあるんだと思う。
mio:女子脳だからですかね。それに、キャバ嬢やってたこともあったから。
逹瑯:でも、自分が話す方が好きな人より、人の話を聞くのが好きな人の方が発信することは多くなるのかもね。俺もそう。人の話を聞くのがすごく好きだから。聞きたい話を聞けるように話を振るの。
――そうね。逹瑯はそういうのすごく上手。相手の気持ちを汲み取るのがすごく上手い人でもあるから。
ナオ:ちゃんと回してるのね、話を。すごいなぁ。
逹瑯:相手が話しやすい空気を作ってあげるの。ただただ聞くんじゃなくて、自分のことをまず話してあげると、相手は話しやすくなるからね。“こういうことがあったんですけど、こういうときはどうします?”っていう風に話を持って行くといい。
ショーン:(無言で真剣に話を聞く)
taka:完璧にカウンセリングの時間ですね(笑)。
ジョニー:逹瑯さんみたいに、それが自然に出来たらいいんですけどね………。
逹瑯:なに!? ジョニーもなの!?
ジョニー:話すの苦手ですね(笑)。
ショーン:『ストレンジャー・シングス』シーズン4楽しみですね。
逹瑯:おぉ。めちゃめちゃ楽しみだよ!
ショーン:………………………………………。
逹瑯:会話終わっちゃったじゃねぇか!(笑)
一同:(爆笑)
逹瑯:だ〜か〜ら〜、『ストレンジャー・シングス』シーズン1、2、3、の話はどこ行っちゃったんだよ! そこから話すの! 『ストレンジャー・シングス』シーズン4楽しみだねって話で終わっちゃったじゃねぇか! うん。楽しみだね、ショーン。
ショーン:はい!
一同:(爆笑)
逹瑯:はい! じゃねぇよ!(笑) でも、まぁ、グダグダになる前に終わって欲しい気もするけどな、『ストレンジャー・シングス』シリーズも。
ショーン:3ちょっとグダッてましたもんね。
逹瑯:俺は3結構好きだったんだけど、あれ以上子供達が大きくなり始めちゃうとちょっとなぁ。
ショーン:そうですね。イチャイチャし始めましたもんね。
逹瑯:子役の居る映画のシーズン化は難しいんだよなぁ。『ハリーポッター』も胸毛が生えてきたときちょっとシンドかったもんね。
ショーン:シンドイですね、たしかに(笑)。
■takaに話すことで、 自分の気持ちを 整理しているんだと思う(mio)
――ところで、mioちゃんは、ミオヤマザキになる前はピコピコの音楽やってたんだよね?
taka:踊ってましたからね(笑)。
mio:taka達と出逢う前は、歌詞もみんなでハッピー! みたいなこと書いて歌ってて。髪も長かったし、フリフリのスカートとか履いてたし。
――昔書いてた歌詞とかスタイルは、自分を偽っていたものだったってこと?
mio:偽ってました。私、売れるために音楽やってたんです。有名になりたくて音楽やってたから、明るくても暗くてもなんでも良かったんです。
逹瑯:偽らずに書いてみて、って言われて書いて、それを歌ってみたら、そっちの方が楽しくなっちゃったって感じ?
mio:そうですね。ライヴが全然違くて。全部を吐き出せている感じがして。すごく気持ち良くて。
逹瑯:分かる。日常にはない高揚感だよね。ステージの上に上がってるときに出るアドレナリンの出方は、日常生活の中にはないからね。言いたいことを好き勝手に言っても許される場所でもあるしね。
ナオ:他にはない感覚ですよね。
逹瑯:そうだね。言いたいことが全部浄化されちゃったらどうすんの?
mio:どうするのかな?
逹瑯:歌詞が書けないっていうスランプはまだ今のとこないの?
mio:ううん。あります。でも、そういうときは、“書きたいことがない”っていうことを書きます。“やりたいことないな”ってことを書く。
逹瑯:やりたいことないな、ってことを書けるのって、一回だけじゃない?
mio:そうですね。でも、それを歌ったときにまたそこで返ってくる反応があったり、自分の中に新たに生まれてくる感情があるから、それを吐き出していく感じです。
――逹瑯はスランプをどう乗り越えてるの?
逹瑯:ウチは曲先だから、浮かんでる映像に対して言葉が出てこないっていう状況はあるんだけど、一番苦しいのが、曲を聴いたときに映像が何も浮かんでこないときだね。最初の一行が出てこないとかね。最初の一行が何日考えても出てこなかったのが、寝る前にパッと浮かんで来て、そこから20分くらいで全部書けちゃったってこともあるしね。
――それはどの曲?
逹瑯:「モノポリー」。あれは何日考えても歌詞が出てこなくて。でも、一行出て来たら一気に出来て。30分くらいで全部書けたかな。きっかけが出てこない時が辛いね。「流星」とかも本当に何日も出てこなかったからね。
――ナオはどう?
ナオ:そうねぇ、スランプのときは本を読みます。いつも同じ本。寺山修司の『少女詩集』。毎回読み返す。最後まで読み終えたら、いつも何か書ける感じに気持ちがなってるの。
――それは、その本を最初に読んだ頃の気持ちに自分を戻してるの?
ナオ:そうそう。
逹瑯:脳みそのどこをくすぐるかって大事だよね。ツアー中って歌詞書きにくいからね。
ナオ:他のことやってるときは無理だなぁ。
逹瑯:決められたことをやる脳みそと、無いものを生み出していく脳みそは使う場所が違うから、どっちが活性化されている状態かっていうので全然違ってくるからね。急に家で作文書いてて、さぁ、今から野球やるよ!って外に連れ出されても、待って待って、体動かねぇし! って感じじゃん。でも、朝からずっと野球やってて、午後から試合やりましょう!って感じなら、自然に体が動くけどね。そんな感覚なんだよね。
ナオ:あぁ、すごく分かります、その感覚。
――ナオにとっては『少女詩集』が切り替えスイッチでもあるんだね。逹瑯とmioちゃんはそういう具体的なスイッチはあるの?
逹瑯:悶々として何も出てこねぇや、ってときは、頭切り替えるために吉井さん(吉井和哉)のアルバム聴く。
ナオ:どのアルバムですか?
逹瑯:何でもいいの。どのアルバムでもいい。決まってない。そういう頭で聴くときは、普段聴いてる感じとは違う聴き方が出来るんだよね。あぁ、こうやって物語を進めていってるだな、それで、ここのメロディの切り替わりで、物語の視点をこっちに思い切り振ってるんだな、とか、普段にはない分析をしながら聴くんだよね。そうすると自分のモードが切り替わる気がして。吉井さんの作り方はすごく勉強になる。
――なるほどね。mioちゃんは?
mio:私も音楽を聴いたりしますね。特には決まっていないですけど。あとは、takaにいろいろ話します。汲み取ってくれるのがすごく上手なんです。そういうとこtakaは女子なんで。
――浄化してあげるんだね、takaくんが。
taka:浄化してあげられているのかは分からないんですけど、そういうときは、mioの気持ちを汲み取るのが最優先だと思うから。体調もそうだし。そういうときは、“ここの歌詞をもう少しこうした方がいいよ”とかじゃないんですよね。そんなアドバイスを求めてるんじゃなくて。そういうときは“家でネットフリックス見てな”って言った方がいいんですよね。逆に、“もう今は何もしなくていいよ”って言ってあげる方がいい。
逹瑯:脳みそのマッサージをどうやってあげるか、だよね。それは人によって違うだろうし。人に相談するのって、すごくいいことでもあるんだよね。人に相談するときに、自分が悩んでいることを相手に説明することで、ちゃんと分かりやすく話そうとするから、そこで一旦頭の中でこんがらがってる事柄を解くことになるんだよね。もうね、そうなったら、半分くらいは解決の方向に向かってるんだと思うよ。
mio:逹瑯さんやっぱり女性脳じゃないですかね。女の人って、ストレスを感じたりすると喋って解決するんですよ。私もそう。takaに話すことで、自分の気持ちを整理しているんだと思う。
逹瑯:mioちゃんの場合はそうなんだろうね、きっと。でもね、俺自身は悩んだりスランプになったときも、人には相談しないんだよ。その気持ちが分かるだけど、自分は相談しない。悩んだときにいくら考えても解決出来ないと思ってるから、そういうときはほっとくの。時間が解決してくれることもあるからね。だから考えないようにする。俺は、自分でも解決出来ないことは、人にも解決出来ないと思ってるタイプだからね。
ナオ:なるほど。俺は事柄によるかなぁ。相談するときもあるし。でも、歌詞が出てこないときは相談しないかな。ある程度書いた時点でメンバーに見せて相談することはあるけど。でも、自分が曲を作ってたり歌詞を書いてるときに、いろいろと曲を聴いてて、逆に落ち込むことはある。この前も曲作り期間のときに、椎名林檎さんと宇多田ヒカルさんの「二時間だけのバカンス」を聴いたら、めちゃくちゃ落ち込んだんですよ! うほぉ〜もう何もかもが完璧やないか! こんな完璧なの聴かされちゃったらもうダメ〜って、かなり落ち込んだんです。
逹瑯:ダメだよ、そんなの聴いちゃ(笑)。でも、人によって解決方法はいろいろだからね。
■俺は常にスランプみたいなもの。 浮かんでこないときは 散歩する(ジョニー)
――ショーンは日頃からすごくストイックに練習する人だよね。
ショーン:いやいや、してないですよ。
逹瑯:あ、テスト勉強してないって言いながらめっちゃしてるタイプでしょ! 俺はしないからね。本当にしないタイプ。
mio:しなさそぉ〜(笑)。
――ジョニーは?
ジョニー:俺は常にスランプみたいなもんだからなぁ。
――無理に作ろうとしないタイプだよね。浮かんでくるのを待つ感じというか、一番アーティストっぽいのかなと。
ジョニー:浮かんでこないときは散歩する。
逹瑯:散歩するって正しいよね。目に見えてくるものが変わってくると、刺激される場所も変わってくるからね。
ナオ:すごく分かる!
――逹瑯はシャワー浴びてるときって言ってたことなかった?
逹瑯:そうそう。シャワー浴びてるときも浮かぶこと多いんだよね。歌詞が浮かぶことが多い。
ジョニー:あとは運転してるときとかかな。
taka:すごく分かる! 俺も運転してるときに浮かんでくることが多いですね。
ジョニー:ですよね。高速道路とかずっと同じ景色だから、なんか別のこととか考えられる時間だったりして。
逹瑯:あぁ、分かる気がするなぁ。てかさ、運転ってすごくその人の本質が分かると思わない? すごく出るよね。
ジョニー:出る出る! すごく出る! 性格がすごく出る! 後ろで寝てても、今、誰が運転してるかすぐに分かる。ナオちゃんは運転めっちゃ荒い。飛ばしがちだからね。ブレーキも急だし、なんならイライラしてるのも分かる(笑)。
ナオ:教習所の頃から言われてた(笑)。原付みたいな運転するねって。原付が長かったからかなぁ〜。
ジョニー:ショーンはすごく静かな運転するし。
ショーン:ジョニーさんは安定してますよね。一番安全運転だと思う。
ジョニー:あんまりスピード出さないからね。
ナオ:でも、ジョニーが一番警察に捕まるの(笑)。
ジョニー:最近もぶつけたしね(苦笑)。
――ショーンは職務質問されてたよね。電気つけてなくて(笑)。
逹瑯:そりゃされるわ!
ショーン:ついうっかり!(笑) あ、聞いて下さいよ!
逹瑯:お、どうした? 聞いてあげるよ(笑)。言ってごらん。
ショーン:前にすごい酷い職務質問されたんですよ! 弟と歩いてたらいきなり止められて、一緒に居た弟がバックとか見せようとしたら、“あ、君は見た目的に大丈夫だからいいよ”って言われたんですよ! 1人だけ調べられたんですよ! 見た目的にとか言うんだ! ヘぇ〜って。
逹瑯:おぉ、それは酷いね。でも、職質なんてだいたい見た目だからな。俺もしょっちゅうされるよ。2年くらい前に、東京駅の真ん中で職質されて。“ちょっとここ邪魔だから端っこ寄って”って言われて、もぉね、そんときはちょっと腹たって“絶対寄んない!”って言ったからね。そっちがここで止めたんだからここでやってよ。迷惑だと思うなら止めんなよ! って思ったからさ。車乗って止めてるとかなりの頻度で職質されるしね。ホント、失礼しちゃうよな、なぁ、ショーン。
ショーン:はい! 本当にそうです!
逹瑯:人は見た目じゃないよなぁ。なぁ、ショーン。
ショーン:はい! 本当にそうです!
ナオ:俺めっきり職質されなくなったなぁ。二十歳くらいの頃はしょっちゅうされてたけど(笑)。最近ママチャリで移動してるからかなぁ(笑)。
――mioちゃんは運転するの?
mio:私は原チャリしか運転出来ないんです。
逹瑯:いいね、原チャ(笑)。原チャの運転も性格出そうだよね(笑)。俺も、たまに自己分析して、あぁ、自分の嫌なとこ出てるわぁ〜って思うこともあるからね。
――あははは。今日はいろんな性格分析トークになったね(笑)。
逹瑯:血液型、絶対に嵌るから!
mio:絶対当て嵌まりますから! チェックしてみて下さい!
取材・文:武市尚子
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