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今聴くべきヘヴィ系バンドの強力新譜5選

2019年はヘヴィ系バンドの「当たり年」と言っていいだろう。超大物クラスのニューアルバムが立て続けにリリースされ、そのどれもが期待値を上回る大傑作! ここまで新譜ラッシュが続いてしまうと、「じっくりと聴き込む時間がない!」という嬉しい悲鳴も聞こえてきそう。しかもチャートにおいても素晴しい成績を残しており、これを機にヘヴィ系アーティストの魅力にハマった!という若いリスナーも増加しそうだ。キャリアの長いバンドたちが現在もあっと驚かせる新譜で存在感をアピールしている今だからこそ、普段はこの手の音は聴かない人こそ、ぜひチェックしてほしい。

■「Cold」(’19)/KORN

近作の中では「最高傑作」と呼び名も高い3年振りの13thアルバム『THE NOTHING』だが、筆者もこれには激しく同意。ザクザク刻み付ける鋭利なヘヴィなリフ、緩急のあるアレンジといい、KORNの旨味を封じ込めた楽曲クオリティーの高さに驚くばかりだ。特筆すべきはジョナサン・デイヴィス(Vo)のヴォーカルで、スクリーム/クリーンを巧みに使い分けながらも、抑え切れない感情の迸りっぷりは殺気立つテンションで聴き手に襲いかかってくる。昨年8月にジョナサンの妻であるデヴィン・デイヴィスが39歳の若さで他界。その彼女の死が新作にも大きな影を落としていることは想像に難くない。ジョナサンの悲哀に満ちたエモーションの発露には危機迫るものを感じる。

■「Invincible」(’19)/TOOL

TOOLの13年振りになるニューアルバム『Fear Inoculum』がテイラー・スウィフトの新譜を抜き、全米アルバム・チャート1位を獲得した。また、完全生産限定盤によるHDスクリーン付き動画再生プレーヤー搭載で、そこでしか観ることができない限定映像があることでも大きな話題を呼んだ。価格も1万円超えにもかかわらず、現在は品切れ状態で入手困難アイテムになっている。内容自体も素晴しく、インスト曲を除いて全曲が10分以上という大作が並んでいるものの、途中でダレることなく聴かせてくれる。もはや楽曲単位ではなく、アルバム・トータルの世界観でリスナーを惹き付ける唯一無二のTOOLワールドを展開しているのだ。新作を気に入ったら、過去作も中毒性の高い傑作ばかりなので聴いてもらいたい。

■「Solway Firth」(’19)/SLIPKNOT

前作『.5:The Gray Chapter』に引き続き、オリコン1位を奪取した6thアルバム『WE ARE NOT YOUR KIND』は従来路線とは趣を変えた一枚に仕上がった。ジム・ルート(Gu)は「アルバムでしか味わえない体験を届けたかった」と発言している通り、楽曲同士のつながりや、作品トータルの流れを意識した作風になっている。これはTOOLの新作とも共通する部分であり、フルアルバムならではの物語やダイナミズを届けることに傾注した内容になった。聖歌風の女性コーラス、エレクトロや美しい鍵盤パートを織り込み、映画のサウンドトラック的な曲調もあるなど、過去作とは一線を画したチャレンジが楽曲に奥深い聴き応えをもたらしている。

■「sugar honey ice&tea」(’19) /BRING ME THE HORIZON

6thアルバム『amo』は史上初の全英チャート1位に輝き、今や押しも押されぬトップクラスの座に付いている。その新作を引っ提げて、今年は『SUMMER SONIC 2019』と単独公演も行なったが、どちらのライヴもスタジアム/アリーナ・バンドの実力を知らしめる貫禄のショーを魅せてくれた。華やかなスクリーン映像、女性ダンサー4人がダンスするなど、エンターテイメント性に長けたライヴで観客を骨抜きにした。前作『That’s the Spirit』と比べ、シンガロングを誘発するキャッチーな曲調も増え、聴きやすさも一段と増している。

■「Generational Divide」(’19) /BLINK-182

ヘヴィ系の括りに入れてしまうのは少し気が引けるものの、うるさい音楽好きならばポップパンクの雄、BLINK-182を薦めても問題ないだろう。ちょうど3年振りになるニューアルバム『NINE』が発売されたタイミングでもあり、ぜひとも紹介したかった。注目はジャスト50秒で駆け抜けるこの曲で、疾走感あふれるパワフルなパンクサウンドを爆発させている。MVも公開済みだが、これがメンバー3人の演奏シーンを収録したシンプルな内容。それがまたカッコ良くて、何度も繰り返した観たくなる映像になっている。他にもグッドメロディー満載の佳曲が並んでおり、期待を裏切らない素晴しい出来映えだ。

TEXT:荒金良介

荒金良介 プロフィール:99年からフリーの音楽ライターとして執筆開始。愛読していた漫画『ジョジョの奇妙な冒険』(登場人物に洋楽アーティスト名が使用されていたため)をきっかけに、いきなりレッド・ツェッペリンの音源を全作品揃える。それからハード・ロック/ヘヴィ・メタルにどっぷり浸かり、その後は洋邦問わずラウド、ミクスチャー、パンクなど、激しめの音楽を中心に仕事をしてます。趣味は偏ってますが(笑)、わりと何でも聴きます。

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