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逆境を乗り越えたGacharic Spin、7人でスタートを切ったM!LKなど2019年に新体制の幕開けを飾ったMV

2019年、早くも6月が過ぎ去ろうとしていますが、今回はこの半年間で新体制となったアーティストのMVを特集! 大きな節目となるタイミングで発表されたMVは新鮮みがあったり、楽曲のタイトルからも新たな出発への意気込みが感じられます。

■「逆境ヒーロー」(’19) /Gacharic Spin

結成10周年のタイミングでアンジェリーナ1/3(MC)、yuri(Dr)を新メンバーに迎え、6人体制となったGacharic Spin。このMVはアンジェリーナ1/3加入後の初ライヴで、「逆境ヒーロー」を初披露した時の模様を収めているが、会場の隅々まで拳があがる熱狂ぶり! その後、加入予定だったヴォーカリストが発表前に脱退したことを受け、ドラム&ヴォーカルだったはながギター&ヴォーカルに転身し、新ドラマーのyuriが加入することとなる。 次々に“逆境”を乗り越えていくバンドの直向きさが表現された一曲に、ライヴに参加したファンの名前もクレジットされたことを含め、一丸となって未来を切り開いていく様子を観ると、この先の困難も全て駆け抜けていきそうな逞しさを感じる。

■「いのちのよろこび」(’19) /でんぱ組.inc

1月の日本武道館公演をもって、グループの象徴とも言えるメンバーだった夢眠ねむが卒業(3月には芸能界引退)。再スタートを切るでんぱ組.incに注目が集まる中で発表されたのは、まさかのガングロメイク姿の6人だった。玉屋2060%(Wienners)が楽曲提供し、雨や空、太陽、光など自然が並ぶリリックと、“いのちのよろこび”というシンプルで壮大なタイトルからしても生命力があふれている。ジャングルや渋谷を思わせるシーンでも笑顔いっぱいでダンスをするメンバーからは新鮮なエネルギーが放出されており、ガングロメイクという想像もつかなかったビジュアルで方向性を広げていくメンバーの勇気と覚悟が今後の期待度をグッと上げた作品だ。

■「Ahead Ahead」(’19) /雨のパレード

3人体制となり、バンドの第二章の幕開けを飾るシングルに“Ahead Ahead=先に先に”というタイトルを付けた雨のパレード。MVは福永浩平(Vo)に寄ったカットから始まり、《涙で濡らした 僕たちの物語があって ひとつひとつに全部意味があった》と歌う歌詞を聴くと、バンドのこれまでの歩みを感じられずにはいられない。暗い夜道や夕暮れに照らされながら立ち竦む場面もあるが、福永が走り出すシーンには開放感があり、《もう迷わない僕たちは》というバンドの強い想いに心を掴まれる。体制が変わっても“再出発”ではなく、そのままの自分たちで新たなフェーズに突入していくという雨のパレードらしい意志が反映された一本。

■「DANCE」(’19)/PRIZMAX

日本のみならず、ミャンマーを中心とした海外への露出も着実に増やしているPRIZMAXに、新メンバーとしてケビン、森 英寿、小川史記の3人が加入! 表記を大文字にし、7人の新体制で打ち出したアルバム『FRNKSTN』の収録曲「DANCE」は“2019年版Michael Jackson「スリラー」”がテーマ。ゾンビダンスを思わせる振付けも入れ込み、キャッチーながらも攻撃的なダンスナンバーに仕上がっている。白を基調とした衣装でのカットもあって新鮮さもアピールしつつ、アジアツアーを目標に掲げる彼らの気合がキリっとした視線からもうかがえる。

■「My Treasure」(’19)/M!LK

7月17日にニューシングル「かすかに、君だった。」のリリースを予定しているM!LKも、2019年より新メンバーが加わった7人で新体制となった。「My Treasure」は2月に発売した7人で初のアルバム『Time Capsule』のリード曲。M!LKらしいさわやかさはそのままに、メンバーがそれぞれジャンプするシーンや、全員で歌うコーラス部分があったりと、団結力と飛躍への期待を感じるMVに仕上がっている。また、ひとりひとりの表情をしっかりと観ることができるのもポイント! “Happy Birthday”と書かれたケーキが出てくる“新生M!LK”の誕生を思わせるシーンにも注目してほしい。

TEXT:千々和香苗

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