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【レポート】『ランティス祭り』DAY3(7):スフィアが起こした『ランティス祭り』だからこその奇跡

音楽レーベル“ランティス”が設立20周年を記念し、6月21日(金)~23日(日)の3日間にわたり幕張メッセ 国際展示場 9~11ホールにて開催している『20th Anniversary Live ランティス祭り2019 A・R・I・G・A・T・O ANISONG』。その最終日が幕を開けた。

■■ ちょろゴンず from 小林さんちのメイドラゴン ■

“みなさん、こんにちは! 『小林さんちのメイドラゴン』から来たちょろゴンずです!”と現れたのは、ちょろゴンず from 小林さんちのメイドラゴン。作中に登場する4匹のドラゴンを演じる桑原由気、長縄まりあ、高田憂希、高橋未奈美の4人によるユニットで、自身が担当したED主題歌「イシュカン・コミュニケーション」を可愛らしい振り付けも交えてフル披露する。サイリウムの光で一面の緑色に染まったフロアーに向かい、エルマ役の高田が“人間さんたち、その光る棒は食べられるのか!?”と呼び掛ける場面も。さらにトール役の桑原から“『小林さんちのメイドラゴン』2期が決定しましたよ!”というお知らせもあり、嬉しいコミュニケーションで心をほっこりさせてくれた。

セットリスト

1. イシュカン・コミュニケーション

■■ Guilty Kiss from ラブライブ!サンシャイン!! Aqours ■

ここからは初日のトリを飾ったAqoursより、3つの派生ユニットがオーディエンスを熱狂の渦に叩き込む。トップバッターは逢田梨香子(桜内梨子役)、小林愛香(津島善子役)、鈴木愛奈(小原鞠莉役)によるGuilty Kiss from ラブライブ!サンシャイン!! Aqoursで、まずは「Strawberry Trapper」をアグレッシブに投下。Aqoursにも他のユニットにもないハードなロックサウンドに客席はサクラピンク、ホワイト、ヴァイオレットと彼女らのカラーでいっぱいになり、それに応えるべく3人もスタンドマイクを振り上げ、激しいアクションを繰り広げる。“愛こそすべて…Guilty Kiss!”のコールを大音量で巻き起こすと、今度は小指を立ててセクシーに迫る「Shadow gate to love」で、ミステリアスにアプローチ。ひと筋縄ではいかないオーラで、場内をギルキス色に染め上げた。

セットリスト

1.Strawberry Trapper

2. Shadow gate to love

■■ AZALEA from ラブライブ!サンシャイン!! Aqours ■

続いて諏訪ななか(松浦果南役)、小宮有紗(黒澤ダイヤ役)、高槻かなこ(国木田花丸役)によるAZALEA from ラブライブ!サンシャイン!! Aqoursがステージに上がれば、瞬く間にサイリウムの色はエメラルドグリーン、レッド、イエローへ。ファンシーな装いとリボンの付いたステッキを振るラブリーな振り付けで恋する乙女の風情を漂わせながら、「トリコリコPLEASE!!」を披露して、オーディエンスのハートを打ち抜いてゆく。“恋の喜び咲かせます。AZALEAです!”というMCからは、さらにオーディエンスを虜にすべく、会場の端から端までステッキで呪文をかけて、見渡す限りの光を恋の色・ピンクに。ビートの利いたエレクトロチューン「INNOCENT BIRD」でクールに誘惑し、マイクのコードを振るデンジャラスな仕草で、まさしく“飴と鞭”ふたつの顔を見せてくれた。

セットリスト

1. トリコリコPLEASE!!

2. INNOCENT BIRD

■■ CYaRon! from ラブライブ!サンシャイン!! Aqours ■

ラストは伊波杏樹(高海千歌役)、斉藤朱夏(渡辺 曜役)、降幡 愛(黒澤ルビィ役)によるCYaRon! from ラブライブ!サンシャイン!! Aqours。「元気全開DAY!DAY!DAY!」を曲名通り、とにかく元気に放てば、オーディエンスもみかん色、ライトブルー、ピンクのペンライトを突き上げて大合唱。エネルギッシュに花道を駆ける3人に“I love CYaRon!”のコールも割れんばかりに鳴り響く。もっともっとCYaRon!を知ってもらうためにと、“曜ちゃん”こと斉藤が親指、人差し指、中指を立てるCYaRon!ポーズ&敬礼の振り付けをレクチャーして始まったのは「海岸通りで待ってるよ」。ステージを大きく使い、コミカルな仕草で曲のストーリーをミュージカルのように観せながら、“ランティス20周年おめでとう!”と盛り上げるパフォーマンス力はさすがだ。

セットリスト

1. 元気全開DAY!DAY!DAY!

2. 海岸通りで待ってるよ

■■ スフィア ■

このブロックを締め括ったのは、結成10周年を迎えたスフィア。“『ランティス祭り』、まだまだいくよ!”という戸松 遥の煽りから、「MOON SIGNAL」(TVアニメ『おとめ妖怪 ざくろ』OP主題歌)で場内を一気に赤く燃え立たせる。結成からの10年で育んできたユニゾンは、聴いているだけで背筋が伸びるような清新な響きがあり、音楽活動の再始動を印象付けるにはぴったりの鮮烈さだ。一転、爽快にアゲるサマーチューン「HIGH POWERED」(TVアニメ『侵略!?イカ娘』OP主題歌)ではガーリーな歌声を重ねながら花道を駆け、高垣彩陽がランティ水のボトルを振り上げて“ランティ水!”のコール&レスポンスを繰り広げる謎の場面も。“今日はスペシャルなことがいっぱいあって”という寿美菜子の言葉通り、実はこのパフォーマンス高垣の念願だったそうで、“10年前の『ランティス祭り』に参加した時、JAM Projectのきただにさんが“ランティ水!”とコールしてたのに憧れて。どうしてもやりたくて、勝手にやりました”と、夢を叶えた喜びをしみじみ語ってくれた。

セットリスト

1. MOON SIGNAL

2. HIGH POWERED

■■ スフィア with JAM Project ■

さらに10th Anniversary Album『10s』を5月に発売したこと、ツアーが9月から始まることを告知し、豊崎愛生が“今年は私たちにとってもお祭りな1年ということで、“ありがとう”の気持ちを音楽とトークに乗せて届けていきます”と決意を語る。そして、“感謝の気持ちを込めたアルバムの中から1曲お届けします”と続けば場内は暗転し、白のワンピースの上に瞬時に黒いジャケットを羽織った4人の後ろから、なんとJAM Projectの5人が登場! 2グループでコラボした「鋼のVictress with JAM Project」を披露し、客席からは大歓声が沸き上がる。作詞・作曲を影山ヒロノブが手掛けたハードロックチューンに、JAM Project 5人の重厚なコーラスが重なると、パワフルなサウンドの中に神聖な響きが満ちて、どこか厳かな心地に。音源でしか成し得ないはずの豪華コラボが、目の前で実現するーーこれも『ランティス祭り』だからこその奇跡なのだ。

セットリスト

1. 鋼のVictress

text by 清水素子

★レポートは『ランティス祭り2019』公式サイトでも公開中!

https://lantis.jp/20th/report.html

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