aikoが3月10日(日)にマリンメッセ福岡にて3カ所6公演の『Love Like Pop vol.21』のツアーファイナル公演を行なった。『Love Like Pop vol.21』は1月26日(土)にaikoの地元である大阪城ホールよりスタートし、2月9日(土)・10日(日)にはさいたまスーパーアリーナ、3月9日(土)・10日(日)にはマリンメッセ福岡で開催。20周年というアニバーサリーを迎えて行なわれたメモリアルなツアーでもある。
ツアーファイナルを迎えたこの日はあいにくの雨の中、満員のファンが会場に駆けつけ、今か今かとaikoの登場を待っていた。開演時間が近づくと自然と巻き起こるaikoコールでファンの期待が膨らんでいく。緞帳の幕が落ちるとレーザーとプロジェクションマッピングが駆使されたオープニングムービーが流れ始めた。会場からは手拍子と歓声で沸き立つ中、紗幕が落ちると「カブトムシ」のイントロが流れ始め会場の空気が転じて、満員の観衆がaikoの歌声に聴き入り、酔いしれていた。
白いワンピースの出で立ちで登場したaikoは“今日は最後までたっぷり楽しんで帰ってください。最終日です!”と短く挨拶。2018年にリリースされた最新アルバム『湿った夏の始まり』から「ハナガサイタ」のイントロが流れ始めると一気にアリーナが熱を帯び始める。
続けてホーンセクションが加わって「雲は白リンゴは赤」「冷凍便」と、広いステージのせり出しまで出て、時にはファンに近づきふれあいながら歌い上げた。この日はすべての席にaikoが“束縛バンド”と命名したザイロバンドが配布され、会場全体が楽曲に合わせてライティングされる演出もあってより一層華やかに会場を彩っていた。
“あっという間の最終日です。みなさん本当に来てくれてありがとうございます。始まったら終わっちゃうので楽屋から出たくなかったです。でもみんなひとりひとりと目を合わせてしっかりと楽しみたいなと思います。今だけはみなさんaikoのことだけを考えていてください! 最後まで今日はよろしくおねがいします”と語りかけると、「冷たい嘘」「かばん」を立て続けに披露。「三国駅」ではしっとりとした歌声に会場全体がじっくりと聴き入っていた。
aikoのライブでは恒例となっているファンとの和やかなMCのやり取りのあとは、アップテンポのナンバー「染まる夢」で再び会場を盛り上げる。ロックアレンジされた「心日和」ではステージを所狭しと動き回り、続く「恋人」でステージ背後のスクリーンに大雨の降る演出で激情的なパフォーマンスが繰り広げられ、会場は切ないムードに包まれる中、aikoは一旦ステージから姿を消した。
打って変わって青空が映し出された可動式スクリーンがセンターステージを覆い隠すと、黄色いTシャツにチェックジャケット、赤いスカートの出で立ちのaikoが再登場。アコースティック編成のバンドとともに「Do you think about me?」「桜の時」を届けた。センターステージで「あたしの向こう」をワンコーラス弾き語るとメインステージからバンドが加わり、照明で彩られたランウェイを駆け抜けながら歌い上げる。
おなじみの“男子! 女子!”のコールアンドレスポンスの後、“みんなに良いことがありますように!”と2018年のヒットナンバー「ストロー」で銀テープのキャノンを合図に一気にラストスパートへ。跳ねるリズムが心地良い「ドライブモード」、20周年を振り返るかのような過去の映像がスクリーンに映し出された「ひまわりになったら」、熱狂が爆発したような盛り上がりを魅せた「夢見る隙間」を立て続けに披露。aikoは“この会場のみんなと一対一で見えないもので繋がっているような関係になれたらなと思います。ちゃんとみんなの心のもとに“糸”が届くように一生懸命歌います!”と語りかけ、「ホーム」を披露して本編を締め括った。
鳴り止まないアンコールに応えてaikoが再びステージへ。女流美術家である愛☆まどんなのイラストが描かれたツアーTシャツを着て登場し、様々な表情を持ったシングル曲10曲をメドレー形式で贅沢に凝縮して歌い上げる。“去年のツアーから今回のツアーのファイナルまでずっと繋がっているような気がありました。ライブをして、みんなに会えて私は生きてこられました。届かないかもしれないけど、絶対に届けてみせるという気持ちでこれからも頑張りますのでよろしくおねがいします!”と、2018年27カ所45公演を駆け抜けた自身最長のホールツアー『Love Like Pop vol.20』の話しを交えて、ライブそしてファンへの想いを語った。3月8日(金)に配信リリースされたばかりの新曲「愛した日」を歌うと、伸びやかなヴォーカルに会場が酔いしれる。「キスする前に」から「be master of life」でボルテージが一気に急上昇し、この日一番の張り裂けんばかりの大歓声が会場を揺らした。
興奮が冷めやらぬ会場にaikoが再登場し、ダブルアンコールとして「予告」「愛の病」「ボーイフレンド」を立て続けに披露。感極まりながらも“20周年でいろんなセットリストを昔の曲や今の曲を織り交ぜて歌いました。みんなにとって、この曲はああいう時に聴いたなとか思い出してくれると嬉しいです。本当に皆さんありがとうございました。大好きです”と、ファンへの想いと感謝を伝えてアリーナツアーを締め括った。
3月13日(水)には2017年に行なったライブハウスツアー『Love Like Rock vol.8』よりZepp Tokyo公演の模様と、2018年8月30日に神奈川・サザンビーチ ちがさきにて行なわれた3年ぶりのフリーライブ『Love Like Aloha vol.6』の模様が収録されたLive Blu-ray&DVD『My 2 Decades』が発売される。また、3月21日、22日には東京・Zepp Tokyoにて同ライブハウスの20周年記念公演『Zepp Tokyo 20th Anniversary aikoの時。おめでとゼッペちゃん!!』を開催。詳細はオフィシャルHPにて!
photo by 岡田貴之
【セットリスト】
01. カブトムシ
02. ハナガサイタ
03. 雲は白リンゴは赤
04. 冷凍便
05. 冷たい嘘
06. かばん
07. 三国駅
08. 染まる夢
09. 心日和
10. 恋人
11. Do you think about me?
12. 桜の時
13. あたしの向こう
14. ストロー
15. ドライブモード
16. ひまわりになったら
17. 夢見る隙間
18. ホーム
<ENCORE1>
19. メドレー(ナキ・ムシ〜今度までには〜プラマイ〜えりあし〜嘆きのキス〜あした〜恋のスーパーボール〜花火〜Loveletter〜二人)
20. 愛した日
21. キスする前に
22. be master of life
<ENCORE2>
23. 予告
24. 愛の病
25. ボーイフレンド
Blu-ray&DVD『My 2 Decades』
2019年3月13日発売
【Blu-ray】
PCXP-58615/¥5,800+税
<収録曲>
■DISC1
・『Love Like Rock vol.8』
1.夢見る隙間
2.milk
3.相合傘
4.Power of love
5.なんて一日
6.恋愛
7.プラマイ
8.ドライヤー
9.アンドロメダ
10. えりあし
11.雨踏むオーバーオール
12.恋のスーパーボール
13.明日の歌
14.beat
15.小鳥公園
16.舌打ち
17.赤いランプ
18.be master of life
19.恋をしたのは
20.Loveletter
21.キラキラ
22.エナジー
23.mix juice
24.鏡
・LLR8 backstage(特典映像)
■DISC2
『Love Like Aloha vol.6』
1.夏が帰る
2.あたしの向こう
3.予告
4.横顔
5.アンドロメダ
6.瞳
7.メドレー
8.天の川
9.花風
10.夢見る隙間
11.ストロー
12.ハナガサイタ
13.キラキラ
◎予約購入先着特典
パスステッカー
※特典は数に限りがございます。無くなり次第終了となりますのでご了承ください。
※一部取り扱いのないショップもございます。各CDショップの告知をご確認ください。
【DVD】
PCBP-58615/¥4,800+税
配信シングル「愛した日」
2019年3月8日(金)配信開始
■配信URL
https://lnk.to/aiko_aishitahi
『Zepp Tokyo 20th Anniversary ~Special Live Act 5days~「Zepp Tokyo 20th Anniversary aikoの時。おめでとゼッペちゃん!!」』
3月21日(木・祝) 東京・Zepp Tokyo
3月22日(金) 東京・Zepp Tokyo
<チケット>
4,980円(税込)※入場時、別途ドリンク代500円必要
【関連リンク】
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