PrizmaXのパフォーマーでありながらDJとしても活躍する島田翼が、長年集め続けた珠玉のレコードコレクションの中からお気に入りを紹介する、偏ったエゴ満載の連載企画。この機会にぜひ、ループミュージックの世界観に浸ってみてはいかがでしょうか?
こんにちは。島田翼です。
これが更新された日には、僕はミャンマーにいます。ミンガラーバー。
有難いことにもう何度もこの国に来させていただいているので、気持ちとしてはもはや”外国”ではなくなってきているようなところです。
ミャンマーでは勿論仕事があって、呼んでいただける方がいるわけです。でもそれと同時に文化も違う別の大陸、国で待っててくれる方も沢山いて、これは本当に嬉しいことなんです。
異なる文化に溶け込むことで学ぶことは沢山あります。今回のステイでは1日休みがあって、部屋に籠るのが苦手な僕は目的もなく外を回ったりしていたのですが、どこにいてもミャンマーの人はこころからの笑顔で接してくれるんです。それがたとえ言葉が通じない僕に対しても。めんどくせーなこの人、みたいな感情が全く感じないんです。なにか些細だけれども大切なものを改めて思い出させてくれるんです。豊かさってなんなんでしょうね。
日本にいると人の目を気にしてしまう人に気づくんです。自分もそうだし、他人も。肩身を狭めて生きながらそこに他人と比べて見栄を見出したくなる気持ち。表向きの笑顔の裏側、心の奥で勘繰ってしまう冷えきった人間関係の渦に巻かれている感覚。日々捨てきれないプライドと闘っては余計なエネルギーを消費して疲弊する。
「人間に偏見を持たない」「食わず嫌いをしない」という考え方が僕のいいところだと思っているのですが、異文化のミャンマーにきてその土地の人々と個人レベルで対等に接することで「人間らしさ」ってなんだろう?と自分に問いかけることが多くなりました。別に病んでるわけじゃないですよ。形而上学にハマっているわけでもないです。ミャンマーで生活することに慣れて、心に余裕ができるとこういうことを考えてしまうんです。
結論なんて到底出るものではないですが、22歳の島田翼は、多様化していく世界のなかで「個」と向き合うことを大切にしたいなと思いました。
これの具体的な解釈は言いません。
今回紹介する楽曲は、さとうもかさんの「Lukewarm」。現実と夢との境目を行ったり来たりするような、心優しい楽曲です。僕が小難しく考えていることの数歩先の世界を教えてくれているようで、グッときます。動画では上手く説明できていないし、解説っぽくしてしまうと歌詞の捉え方の違いを否定してしまうようでどうしてもできなくて。
なかなか日本語の楽曲を紹介するのは難しいのです。一度聴いてほしいなと、心からお薦めしたい気持ちのみです。
追伸 ツイッター始めました。
Tsubasa Shimada(PrizmaX)
シマダツバサ:幼少の頃よりダンサーとしてのキャリアを積み、高校生の時にニューヨークへ単身短期留学に発つ。現在はダンス&ヴォーカルユニット、PrizmaXのパフォーマーとしてステージに立つかたわら、DJや写真などのカルチャーに没頭する。縦横無尽にさまざまな音楽体験を経た中で、現在はダンスミュージックに着地し、ミニマルな繰り返しの中で独自のグルーヴを紡ぎ出すDJプレイで空間を彩る。ハウスミュージックの疾走感と共に、芸能界屈指のDJ/レコード・ディガーを目指し音の旅を続ける。
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