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今さらですが! 俺による俺のための2018年ベスト

新年明けましておめでとうございます! 年が明けて早くも半月が経ち、一般的には“小正月”と呼ばれる三連休ですが、お正月気分も抜けたでしょうか? 残念ながら、僕は抜けてません(笑)。さて、俺的には2019年一発目のレコメンドということで。今さらですが、2018年に熱かった“俺による俺のための2018年ベスト5”をご紹介いたします。2018年に衝撃を受けた曲、2019年への期待が高まる曲…あくまでも俺の独断と偏見による5曲なので、苦情や否定的なご意見は一切受け付けません!

■「Strawberry Feels」(’18) /BIGMAMA

インディーズでの十分すぎる実績を経て、2018年3月にメジャーとパートナーを組んだBIGMAMAの1stシングル曲。“これまでやってきたことはやらない”という自分たちの中の決めごとも破って挑んだ意欲作は、これまで彼らのことを知らなかった人にもバンドの魅力が一発で伝わる楽曲。ギターソロからバイオリンソロへとつなぐ間奏は何度聴いても鳥肌もの! 最新アルバム『-11℃』を掲げて、年末から行なわれている全国ツアー(クリスマス公演、最高だった!)でも、すでにライヴの定番曲として盛り上がりを見せているこの曲。清く激しく美しく、2019年もさらなる飛躍が楽しみなバンドです!

■「六月の花」(’18)/湘南乃風

デビュー15周年を迎えた2018年は“一五一会”をテーマに、シングル&アルバムのリリース、全国ツアー開催、ドキュメント映画公開と盛りだくさんな内容で祝った湘南乃風。その中でも印象的だったのが、15周年記念シングルとしてリリースされた両A面シングル「六月の花/国士無双」だった。《お前と一緒にこうして暮らして もう十五年も経つんだな》と始まる、“「純恋歌」その後”とも取れる歌詞が僕の心をがっちり掴んだこの曲。彼ららしいリアルで親近感あふれる言葉で歌われるラブソングに込められた、長い歴史を経ての物語性や説得力の強さにすっかりやられてしまいました。んもぅ、最高! ちなみにこの曲、その後にリリースされた十五周年記念アルバム『湘南乃風 ~一五一会~』には未収録。まだ聴いたことない人は、ぜひシングル購入しよう!

■「潮風」(’18)/岡崎体育

デビュー前から言い続けてきた夢の舞台、さいたまスーパーアリーナ公演が決定し、渾身の3rdアルバム『SAITAMA』をリリースしたばかりの岡崎体育。2018年もフェスなどの大舞台をたったひとりで盛り上げるカッコ良い姿を見ることが多く、自身史上最大のステージも楽しみなばかりですが。“おもしろ”の部分が注目されがちな彼のソングライターとしての天才ぶりと多才ぶり、そしてカッコ良さを改めて知らしめたのが2018年4月にリリースしたアルバム『OT WORKS』と最新作の『SAITAMA』でした。『OT WORKS』収録、TVアニメ『舟を編む』のOPテーマであるこの曲も、EDM調のアッパーな曲に乗せた歌詞の深さにうぬぬと唸らされたのをよく覚えてる。世間に認知してもらうというタームを終え、ついにリミッターを外した天才が、夢の舞台を経て生み出す楽曲たちも楽しみで仕方ない!

■「Mirror Ball」(’18)/Rude-α

基本的には現場至上主義で、生のライヴで感じたことを最重要視している僕ですが、2018年、現場で最も衝撃的だったのがRude-αとの出会いでした。新人ミュージシャンのショーケース的なイベントで、まったく前知識なしでライヴを観たのですが、1曲目「Mirror Ball」が始まった瞬間、僕は秒で恋してた。切れ味鋭いラップと異常にアグレッシブなパフォーマンス、滲み出るヤンチャさやカリスマ性に「本物じゃねぇか!」と思わず声を上げてしまいました。職業柄、「最近、良い人いました?」みたいなことを訊かれることが多いけど、最近は迷わず彼の名前を挙げています。「夢は武道館でやること。無理だと思うじゃん? でも、実際に武道館でやった時、今日のこと覚えててよ」と語ってた彼。俺がこの段階で大絶賛していたことも覚えておいてほしい(笑)。

■「輝きだして走ってく」(’18) /サンボマスター

2018年、最も印象に残ってる出来事が、10月に鹿児島で観たフェス『THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL』。鹿児島の象徴である桜島の麓に2日間で3万人を動員して行なわれた、最高に楽しいフェスだったが、その中でもベストアクトと言えるほど凄まじいライヴを観せてくれたのがサンボマスター。そして、そのライヴで大感動で涙が止まらなくなってしまったのが「輝きだして走ってく」だった。2018年、ドラマ『チア☆ダン』の主題歌として人気を集めたこの曲。代表曲連発でフィールドを埋め尽くす観客を大きく盛り上げたステージのラスト、山口隆(Vo&Gu)の熱い語りから♪もしも君が~とこの曲が始まった瞬間、僕の涙腺は決壊。それまで拳をあげて大騒ぎしていたキッズたちも黙ってステージに釘付けになってる姿が実に印象的で、世代を越えて心に響く曲であることも改めて知らされた。何年か経って聴いた時、「2018年はこんな年だったなぁ」とこの時代や風景を嬉しく思い出すであろう、大切な曲になりました!

TEXT:フジジュン

フジジュン プロフィール:1975年、長野県生まれ。『イカ天』の影響でロックに目覚めて、雑誌『宝島』を教科書に育った、ロックとお笑い好きのおもしろライター。オリコン株式会社や『インディーズマガジン』を経て、00年よりライター、編集者、デザイナー、ラジオDJ、漫画原作者として活動。12年に(株)FUJIJUN WORKSを立ち上げ、バカ社長(クレイジーSKB公認)に就任。メジャー、インディーズ問わず、邦楽ロックが得意分野だが、EBiDANなど若い男の子も大好き。笑いやバカの要素を含むバンドは大好物。

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