■長岡が誇る大迫力の花火を間近で観られる音楽フェス
――山下さんと長井さんがそれぞれ『米フェス』のスペシャルナビーゲーターと1日目のMCを務めることになったいきさつから教えていただけますか?
山下:長岡の駅前にあるアオーレ長岡というアリーナで、6年前にいきものがかりが杮落とし公演をやらせてもらったんです。その縁で今回、うちの事務所(株式会社キューブ)が主催でフェスをやることになった時にスペシャルナビゲーターをやってくれないかという打診があったんですよ。短ちゃんは?
長井:マネージャーと共有しているGoogleカレンダーに突然、『米フェス』というのが現れて…気付いたらMCになってました(笑)。
山下:長岡には8月2日と3日に行なわれる『長岡まつり大花火大会』がひとつメジャーなものとしてあるんですけど、それ以外に足を運ぶ機会ってなかなかないと思うんですよね。その2日間はものすごい人数の人が来るんですけど、それ以外の時も盛り上げたいということで、こういうフェスを企画して、地元の役所や商店の方々にも賛同してもらって、開催にこぎつけました。
――長岡って、実は行きやすい場所なんですね。
山下:それは強みというか、魅力ですよね。意外と近いんだなっていうのは僕個人も感じました(笑)。新幹線のほかにも関越自動車道や北陸自動車道が通っているので、車でのアクセスもいいんですよ。
――さて、『米フェス』は“花火と食と音楽と”と謳っていますが、どんなフェスなんでしょうか?
山下:ひと言で言えば、J-POPのフェスですかね。家族で来られるように敷居をできるだけ低くしたかったんです。年齢、老若男女問わず…極端な話、おじいちゃんやおばあちゃんが孫を連れて来られるくらい、ポップ寄りのフェスにしたいっていうのがひとつありました。チケットも小学生以下は無料なんですよ。それはなかなかないと思いますね。
長井:みんな、やさしそうじゃないですか? 出演者もやさしそうだし、そのファンもやさしそう。私はフェス=若者のイメージがあって“ちょっと怖いな”って気持ちがあったんですけど、そんな私でも行きやすいです(笑)。
山下:バックバンドには(いきものがかりのプロデュースで知られる)本間昭光さん、島田昌典さんがバンマスで入るんですけど、それはいまだかつてなかったことだと思うし、両氏を含めバックミュージシャンも豪華で。実はなかなかスケジュールが取れないトップミュージシャンたちがバックで演奏してくれているっていうのは貴重な機会だと思います。
――敷居は下げながらも、玄人も楽しめるものになっていると。
山下:それとやっぱり花火ですね。今年、花火大会を初めて観に行かせてもらったんですけど、すごかった。
長井:すごかったですねぇ。すごいっていう噂は聞いていたので、すごいものを観るぞっていう気持ちで行ったつもりだったんですけど、びっくりしました! 想像を超えていたんですよ。
山下:つい先日の8月29日には現地に行って『米フェス』のための試し打ちをしてきて、その様子をYouTubeで生配信したんですよ。“点火してください!”って僕がトランシーバーで合図をして、3発だけだったんですけど迫力がありましたね。通常の花火よりも大きい“ミュージックスターマイン”や長岡名物の“フェニックス”も打ち上げる予定なんですけど、これを間近で観られるっていうのは、長岡でフェスをやるひとつの醍醐味だと思います。
――それがクライマックスに打ち上がるわけですね?
山下:僕が書き下ろした「輝き」というテーマソングを、両日の最後に出演者の皆さんに歌ってもらおうと思ってます。レコーディングには地元の長岡市立阪之上小学校の生徒のみなさんにも参加してもらうんですけど、その曲に合わせてプログラミングしてもらった音楽花火を打ち上げます。長岡には“米百俵精神”というのがあって、明治維新の際、戊辰戦争で焦土と化した長岡に米百俵が届けられたそうなんですけど…
長井:でも、食べなかったんですよね。
山下:そう。食べるとあっという間になくなっちゃうから、その米を売った資金で未来のために学校を作ったそうです。その精神が長岡の人たちの財産になっていて。今回、テーマソングに参加していただく阪之上小学校も、その流れを汲む学校なんですよ。
――「輝き」は、どんな曲になりましたか?
山下:最初はバラードにしようかなと思ったんですけど、花火師さんと話をした時に、テンポが良くてキメがあったほうが花火の演出がしやすいと聞いたのでそういう曲にしました。ただ、長岡の花火にはもともと鎮魂と復興というテーマがあるので、テンポはあるけどマイナーな感じでというせめぎあいのところで作りました。
――歌詞も山下さんが書かれたんですよね?
山下:ええ。小学生に歌ってもらうので、歌詞があまり難しくならないように意識しました。でも、出演者の方々に歌ってもらうことも考えなきゃいけなかったので分かりやすいけど、分かりやす過ぎずに(笑)。花火をテーマに現地に行った時、そこから見えた風景を思い浮かべることができる曲にしたいと思ったんですよね。音域が広い分、誰もが歌える曲になりました。
■音楽に詳しくなくたって音楽を楽しんでいいんだから、ぜひ!
――“食”という部分ではどんな楽しみがあるのでしょうか?
山下:フードエリアでは、新潟のおいしいものを提案したいと思ってます。あとは、やっぱりお酒。
長井:お酒ですねぇ(笑)。
山下:県内に日本酒の蔵元さんが多いんですよ。京都の次ぐらいに多いそうで。
長井:花火を観に行った時も、いろいろな日本酒を飲ませていただきました。
山下:当日も蔵元さんに協力してもらって土地土地の銘柄を楽しめるような何かができたらいいなと思ってるんですよ。
――8月に行った時は何か地元のおいしいものは召し上がりました?
長井:やっぱりお米が美味しかったです! 花火が始まる前のパーティーで新潟の料理がいろいろ並んでいて、それももちろん美味しかったんですけど、おにぎりが一番美味しかったです。具から選べるおにぎりのブースがあって、それが楽しかったですね。
山下:あと、水が美味しい。酒蔵に行った時に仕込みをしている水をいただいたら、びっくりするくらい美味しかった。やわらかいんですよ。これがウォーターサーバーであったら、家に欲しいと思いました(笑)。そりゃ美味いよな、これで作ったお酒なんだからって思いました。それも体験してもらいたいな。
――数に限りはありますが、キャンプもできるそうですね。
山下:それも魅力のひとつです。
長井:キャンプサイト参加者限定の二次会もあるかもしれないって本当ですか? キャンプファイヤーしながらアンプラグドライブって、小さい子にカスタネットを配ったら楽しそう(笑)。
山下:それも含めて考えておきます(笑)。まだいろいろ練っているところなので、どうなるか楽しみにしていてほしいですね。テントは持ち込みでも大丈夫なんですけど、市内のアウトドアショップに協力していただいて貸し出しもするんで、手ぶらでも来られるんですよ。
――手ぶらで来られるっていうのは初心者にもやさしい。山下さんはアウトドアが好きだそうですね。
山下:そうなんですよ。だから、ほんとは僕もキャンプをしたいんですけど、今回はナビゲーターとしてやることがいろいろあるのでできなくて残念なんです(笑)。
――『米フェス』の魅力についていろいろ聞かせていただきましたが、最後に『米フェス』に興味を持った人たちにメッセージをお願いします。
山下:フェスの1回目に来られるって、実は貴重だと思うんですよ。もし、興味を持ってもらえたなら、“1回目に行ったよ”って言えるのは今回しかないので、ぜひ! いろいろな要素が詰まったイベントなので、長岡でお待ちしてます!
長井:『米フェス』は家族でも楽しめるし、気軽に行けるフェスになると思います。音楽にめちゃめちゃ詳しくなくたって音楽を楽しんでいいんだから、勇気を出してぜひ来てみてください(笑)。
取材:山口智男
【ライブ情報】
『長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2018』
日時:10月06日(土)、10月07日(日)
会場:新潟県長岡市・東山ファミリーランド
<出演>
■10月6日(土)公演 ※50音順・敬称略
NGT48、神田莉緒香、岸谷香、GLIM SPANKY、琴音、サンプラザ中野くん&パッパラー河合、にゃんぞぬデシ、BEGIN、BIGMAMA、藤木直人、FLOW、wacci
MC:楠雄二朗 / U.K. 、長井短
■10月7日(日)公演 ※50音順・敬称略
いとうせいこう is the poet、Creepy Nuts、Shiggy Jr.、JUNNA、東京パフォーマンスドール、ねごと、ひなた、平原綾香、杏子/スキマスイッチ/松室政哉 from 福耳、安田レイ、横山だいすけ、渡辺美里
MC:楠雄二朗 / U.K. 、加藤諒
米フェススペシャル・ナビゲーター:山下穂尊(いきものがかり)
米フェスサポーター(ロゴデザイン):森本千絵(アートディレクター)
<HOUSE BAND MEMBER>
本間昭光 音楽監督(Key)
島田昌典 音楽監督(Key)
松永俊弥(Dr)
安達貴史(Ba)
林部直樹(Gu)
中村タイチ(Gu)
坂井”Lambsy”秀彰(Per)
足立賢明(Manipulator)
※チケット一般発売:9月9日(日)~
■『長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2018』公式HP
http://comefes.net/
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