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焚吐、Cellchrome、NormCore、First placeが『超☆汐留パラダイス!』に登場

お盆が明け、夏の猛烈な暑さもひと段落し、涼しさが顔を見せはじめた8月17日。突然吹き荒れた突風に負けないほど、勢いのある4組のアーティストが『超☆汐留パラダイス!』の行なわれた汐留・汐パラ ビアカフェステージに揃った。

『超☆汐留パラダイス!』は2015年から日本テレビが毎年開催しているイベント。今回は、「Being NewComer Artist Live」と題し、<Being>所属の期待の新人4組が登場するステージとなった。この4組には共通点があり、国内だけでなく海外でも根強い人気を誇る、TVアニメ『名探偵コナン』の今年のオープニング・エンディングテーマを担当している。今回MCを務めるのは俳優として活躍する小野匠。冒頭から小野の呼び込みと共に登場したのは、この日のために駆けつけてくれた江戸川コナンである。小野との掛け合いで会場を温め1組目へバトンをつないだ。

1組目は、2015年11月結成、名古屋を拠点に活動するロックバンドCellchrome。Mizki(Vo)の掛け声と共に観客も手拍子で盛り上げる。1曲目は8月22日に発売する4thシングルから「アダムトイブ」。夏が似合う爽やかでポップなメロディーの中に、ニワケン(Ba)のベースソロや、陽介(Gt)のコーラスと見所が満載だ。東京でのライヴは約3か月振りということもあり、とても楽しみにしていたというtatsuma(Dr)。「トップから一番暑いステージにするためにブチ上げていきます !!」と力強くオーディエンスを煽った。2曲目に披露したのは、「She’s So Nice」。メンバー全員が客席に微笑みかけながら楽しそうに演奏をしている様子を受け、ファンの強張った体もほぐれ、徐々に会場が一丸となっていくのがわかる。そして最後に披露したのは、今年の1月からオープニングテーマを担当した「Everything OK!!」。バンドサウンドの中に、彼ららしい明るくカラフルでポップなメロディーについ体が揺れてしまう。ラストのサビでコナンを呼び込み、強風に負けないステージを見せてくれた。

2組目に登場したのは、原宿・渋谷を中心に800回以上ストリートライヴを行ってきた実力派ヴォーカルグループFirst place。勢いよくステージに飛び出してきた4人が1曲目に披露したのは「TREASER TRAVEL」。途中KAITOのラップパートがあったり、普段の彼らと少し違った表情も見ることができる1曲だ。2曲目に披露したのは、セルフタイトルでもある「FIRST PLACE」。キャッチーなメロディーに合わせて、客席後方まで手を上げて盛り上がっているのがわかる。800回以上ストリートライヴを行ってきた実力が歌声だけでないことは、ライヴを一目見ればわかる。「テーマ曲である「FIRST PLACE」を聴いていただきました」、と少し緊張気味に話すRYOMAにKENTOが間髪入れずツッコミを入れるなど、メンバーもテンポの良い掛け合いも見ていて飽きない。そして最後に披露したのが8月29日にリリースする1stシングル「さだめ」。この楽曲は現在放送中『名探偵コナン』のエンディングテーマで、同シングルのリリースを以って、彼らはメジャーデビューを果たす。すでに披露した2曲とは異なり、4人のハーモニーの重厚感が心地よいバラードナンバーだ。冒頭からTAIHEIが一言一言を丁寧に大切に伝えようとしているのがわかる。楽曲の終盤でKAITOがステージ袖からコナンを連れてきて、全員で一緒に揺れながら高らかに歌い上げた。

3組目は、異色でありながら、3人の織りなす唯一無二のアンサンブルが音楽偏差値の高さを物語っているシンフォニックロックユニットNormCore。1曲目に披露したのはミディアムバラードの「モハンカイトウ」。Tatsu(Vn)とNatsu(C&Gt)の絶妙のハーモニーの中に、Fümi(Vo)の力強い歌声が心に響く。続いて披露された「永遠の記憶」はヴァイオリンが奏でる美しいメロディが印象的なバラードナンバー。つい聞き入ってしまう心地よさは、それぞれの技術力の高さがあるからだろう。そしてその高い演奏力は、聴いていて飽きのこないパフォーマンスへと繋がっている。途中のMCで、自己紹介代わりにTatsuとNatsuが『名探偵コナン』のテーマソングを奏でるという彼ららしいパフォーマンスもその一つだ。そして、Fümiがコナンを呼び込み、最後に披露したのが、8月29日にリリースする3rdシングルでもあり、同アニメのオープニングテーマ「カウントダウン」。すでに披露した2曲とはガラッと変わり、Fümiのハイトーンボイスが映える、鋭さの中にミステリアスな世界観が見え隠れするロックナンバーだ。最後はコナンとFümiが同じポーズを決め、4組目へバトンを渡した。

最後に登場したのが、現役大学生シンガソングライターの焚吐。普段はバンド編成でライヴを披露することが多い彼だが、今日は1人でアコースティックギターを抱え登場した。普段、あまり大きな声を出さない彼だが、「トリを務めさせていただくということで、元気を出していきましょう!」と言った後、今まで彼からは聞いたこともないような大きな声で「焚吐です!!!」と自己紹介をし、会場和ませた。1曲目に披露したのは、「ふたりの秒針」。実は『名探偵コナン』のエンディングテーマを2回担当しており、同楽曲は2016年4月にエンディングテーマを担当している。儚くも力強い歌声でバラードナンバーを歌い上げた。あいにく今日は強風が吹き荒れていたのだが、MCでは「この風は、僕の衣装がひらひらしているので、実は僕が吹かせています」というお得意の”焚吐節”を交えたジョークで笑いに変える。ここでアコースティックギターを置き、今年の7月から新たな試みとして挑戦しているという、ハンドマイクスタイルで新曲「トウメイニンゲン」を披露した。最後の1曲を披露する前に、再びコナンが登場。今年の1月からエンディングテーマを担当した「神風エクスプレス」を力強く歌い上げステージは幕を閉じた。

2時間に及ぶ4組のステージを終え、観客の表情から満足度の高さが伺える。最後に全アーティストがステージに集結し、コナンと共に記念撮影をして全てのアクトが終了した。各アーティスト『名探偵コナン』のオープニング・エンディングテーマを担当したアーティスト同士、このステージを機に切磋琢磨しながら成長していくのだろう。彼らの今後に大きな期待を膨らませ、注目していきたい。

(c)青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996

【セットリスト】

■Cellchrome

1.アダムトイブ

2.She’s So Nice

3.Everything OK!!

■First place

1.TREASER TRAVEL

2.FIRST PLACE

3.さだめ

■NormCore

1.モハンカイトウ

2.永遠の記憶

3.カウントダウン

■焚吐

1.ふたりの秒針

2.トウメイニンゲン

3.神風エクスプレス

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