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塩入冬湖(FINLANDS)、自宅待機期間中に宅録で完成させたミニアルバム『程(ほど)』を発売

FINLANDSの塩入冬湖(Vo&Gu)が、ソロワークとして年に1作品のペースで発表されているソロ作品集の第4弾となるミニアルバム『程(ほど)』を9月23日(水)にリリースすることがわかった。

同作は、打ち込みを主体とした、FINLANDSのバンドサウンドとはまた一味違った作品が全7曲並ぶ。ゲストベーシストに鷲見こうた(ズーカラデル:「M-7.うみもにせもの」)、合月亨(Ao、オトノエ:「M-4.Arrow」)、じょうざき まさゆき (ミスタニ、ZOOZ:「M-5.残花」)、こまけんガッツ(KAWAI JAZZ、ペドラザ(神々のゴライコーズ):「M-2.SCRIPT」)、またM-3「ラブレター」のギターに澤井良太(EMPTY)迎えて制作された。

adieu(上白石萌歌)の「よるのあと」の作詞・作曲を担当するなど、そのメロディーと独特の歌詞の世界観には以前より定評のある塩入だが、作品ごとに確実な進化を遂げている自身によるトラックメイキングにも注目していただきたい。その他、詳細はオフィシャルHPをチェックしよう。

■【塩入冬湖 セルフライナーノーツ】

「これ程あなたを思っているのに。」という言葉の中にある「程」の尺度は実に分かりにくい。

だから人は行動で示したり、対面して空気の間感でそれを読み取ったり、

言葉と行為の隙間に突如「程の中見」を知り得て安心したり悲しんだり確信したりするのだろう。とずっと思ってきました。

私の「程」を目に見せてあげる事は出来ないし、私もあなたの「程」を目で見て理解する事は出来ない。

この半年以上、言葉を使うしかない。という時間が多く流れていたような気がします。

触れ合いで示せなかったり、電波の中のちょっとしたタイムラグであと少しの思いを汲み取れなかったり、

単純な行為で確かめ合えなかったり。

そうなれば人はもう言葉を使うしかない。

言葉でどれ程満たせるのか。

私は日本語しか喋る事が出来ませんし、文を認める事も出来ませんが日本語の種類の多さや文法の難しさには

常々愛おしさを感じていました。

その事実に興奮しており、その興奮が頂点に達した自粛期間のある日突然、漢字検定一級の勉強に手を付けました。

ふざけて作ったかのような漢字や、これは流石に無理がある。という読み方に声を上げて笑ってしまって

雑誌感覚で読み続けてしまい当然全く身にはつきませんでした。

私自身、本当は単純で良い文章も好きが余れば思いが大きくなればなる程、回り道した難しい言葉を駆使してくどくどと説明してしまうし、

もっと頭の中を伝えないといけない事に関しては自身の頭の中で成立して当たり前にその思考が存在してしまうが故、

言葉足らずで伝わらずに上手くいかない。という事が多々あります。

昔から頭の中の想像や妄想で済ましてしまう節があり、改善されたと思えどやはり昔からの癖で気付けば頭の中で済ませてしまいます。

もっと言葉を駆使できればなぁ。と。

ただ、そういった言葉の加減の難しさに落胆するというよりもときめいてしまう事の方が多いのです。

「程」というのはその例え話であり、この半年私の中で一番のテーマになっていた言葉です。

あなたの程を知る為に、私を知ってもらう為に使える手段が言葉だけならば言葉を使って分かり合いたい。分かり合えない。

という事すら言葉を使って分かり合えたらいい。

そう、凄く純粋に思い制作しました。

そしてもう、本当に時間を持て余していたので何か一つ指針が欲しかったのです。2020年の自分の存在を残して置きたかった。

そうでもしないと自分が何者なのか分からなくなりそうでした。

音楽を作る事や文章を書く事しか趣味がないのだな。と昇華の先として制作をはじめ、凄く単純に自分の今迄を歌った作品です。

全人類、一人一人に其々の「程」があるなんてとても面白い。これからきっと死ぬまで付き合っていくだろう言葉はとても面白い。

そう思っています。

ミニアルバム『程(ほど)』

2020年9月23日(水)発売

FU-021/¥1,500(税別)

<収録曲>

01. 洗って

02. SCRIPT

03. ラブレター

04. Arrow

05. 残花

06. Time blue tiny

07. うみもにせもの

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