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angela、『蒼穹のファフナー』のスペシャルイベントにシークレットゲストで登場

『蒼穹のファフナー』シリーズ最新作『蒼穹のファフナー THE BEYOND』を冠したスペシャルイベント『「蒼穹のファフナー THE BEYOND」スペシャルイベント~真実~』が8月18日(土)に神奈川県民ホール大ホールにて開催され、特報映像、出演キャストによるトーク、生アフレコ、すべてのシリーズで主題歌を担当するangelaによるミニライブに加え、様々な新情報が発表となった。

イベントが始まると、まずステージ上の巨大なLEDスクリーンに映し出されたのは『蒼穹のファフナー THE BEYOND』のプロモーション映像。angelaによるイメージソング「Prologue ―君の向こう側―」にのせた映像は、平和な日常と戦いに臨む姿の対比が息をつく間を与えない。

その余韻を残す中、次にファンが目にしたのは「蒼穹のファフナー」シリーズにおいて様々なドラマを思い出させる夏祭りをイメージしたセット。神社の入り口に暖かい光を放つぼんぼりが連なっている。司会の呼び込みに、今回のイベントの出演キャスト陣、皆城総士役の喜安浩平さん、真壁一騎役の石井 真さん、遠見真矢役の松本まりかさん、近藤剣司役の白石 稔さん、近藤咲良役の新井里美さん、水鏡美三香役の石川由依さんが、艶やかで涼しげな浴衣姿で登場。それぞれの柄は作中でキャラクターが着ている浴衣を意識し、モチーフや色に取り入れられた浴衣。今回の夏祭りのステージセットに映える衣裳での登場となった。

次は「蒼穹のファフナー」の過去作を振り返るコーナーへ。皆城総士と真壁一騎がメインの名シーンを中心に映像を見せながら、なんと総士役の喜安浩平、一騎役の石井 真が生アフレコ。各シーズンが肉声でさらに鮮やかに思い起こされる各シーンは、会場を感動と切なさと笑顔で満たした。生アフレコの後は、各々の作品について出演者全員で想い出を話した。普段のアフレコの現場では背中しか見ないと他の出演陣が客席と同じくらい興味津々で生アフレコをみつめる様子も楽しい。

過去作をたっぷりと振り返り、次はその先、『THE BEYOND』へ。ここで、『蒼穹のファフナー THE BEYOND』のビジュアルを見ながら、ビジュアルだけで出演者陣が内容を想像しあうコーナーへ。その中で使用されたビジュアルの1つは、今回公式サイトでも公開された瓦礫の街に両方の拳を握りしめ、瞳を真っ直ぐに前を見つめる幼さの残る総士と、その背後には総士と同様に真っ直ぐと前を見据える一騎。美しく広がる空が妄想を掻き立てるビジュアルだが、まだキャストも全容を知らない『THE BEYOND』。各々のキャストが想像する内容があまりにもフリーダムで、会場はたびたび爆笑が巻き起こった。また、誰に頼まれたわけでもなく、一騎役の石井真さんが自ら考えてきた「蒼穹のファフナー THE び音頭」(表記不明)を良い声で朗々と披露。まだ『蒼穹のファフナー THE BEYOND』の内容は伝えられないが、とにかく楽しみにさせるような歌詞のオリジナルソングで、会場にはその愛情がしっかり伝わっただろう。

次のコーナーは白石稔と新井里美の両者が揃っているということで、それぞれが演じている近藤剣司と近藤咲良の絆を振り返るものに。前作『蒼穹のファフナー EXODUS』で、二人は結婚。咲良は「要 咲良」から「近藤咲良」に変わった。これらのシーンを、またも贅沢に剣司役の白石さんと、咲良役の新井さんによる生アフレコで振り返る。総士と一騎のアフレコの時に興味深げに見ていた新井さんは、実際アフレコ用のマイクの前に立つと、少し照れつつも、実際の映像に合わせたポーズも白石さんと披露すると、客席は大盛り上がり。さらに、結婚式のシーンでは、二人の結婚を見ることなく去った人たちの存在や、当人でさえすぐ先の未来さえ杳として知れない幸せと悲しさの両方を内包するものだったが、今日は会場全体で二人の結婚式を祝った。

剣司と咲良の結婚式には遺影を抱えた参加者が多く参列していた。たくさんの仲間たちが散っていく中で今がある。そして、彼ら、彼女らを誰一人として決して“忘れない”。改めて散って行った仲間たちのラストシーンを集約した映像を、会場全体で見、改めて追悼した。

『蒼穹のファフナーEXODUS』で散った羽佐間カノンのラストシーンがフェードアウトしていくと、実際にカノンのラスト回のみで流れたエンディング主題歌、「愛すること」のイントロが流れ始め、ゆっくりと明るくなると浴衣に身を包んだangelaがステージに。シークレットゲストとしての登場だったため驚きと喜びの歓声が起こったが、ヴォーカルのatsukoが優しく語るように歌い始めると、また会場はカノンの余韻へと浸っていく。KATSUのアコースティックギターが加わり、サウンドがさらに厚みを増していく。それはカノンの想いが美しいatsukoの歌声に映り、会場の隅々まで満たされていくようだった。

割れるような拍手の後、“シークレット(ゲスト)のangelaです!いてもたってもいられなくて来てしまいました!”とangelaがさらに会場をトークで盛り上げ、石井さんに触発されたのか、atsukoも音頭を披露するという展開もあったが、最後は「蒼穹のファフナー」ファンの誰もがソラで歌えるであろう歌いだしで「蒼穹のファフナー」第一期OP主題歌の「Shangri-La」へ。衣裳が浴衣ということで、いつもはタオルのところ、青い手ぬぐいを振り回して一気にテンションをぶち上げる。KATSUもギターをエレキに持ち替えて粋に演奏する。会場のファンは総立ちで、手持ちのタオルや来場者プレゼントのオリジナル団扇など、様々なものを楽しげに回した。出演キャストも全員勢揃いして青い手ぬぐいを回し、このイベントに参加した全員で盛り上がった。

イベント出演キャスト全員とシークレットゲストのangelaもラインナップしたところで、怒涛の新情報発表へ。

まず『蒼穹のファフナー THE BEYOND』が完全新作の12話で2019年より劇場にて順次先行上映が開始されることが発表となった。第一期の放送開始から14年の時を経て、12話の完全新作というフルボリュームの情報に会場も、むしろステージ上の出演者も歓喜と驚きの声を上げた。そして、その新作の主題歌を担当するのは、もちろんangela。そうでなかったらもはや暴動が起きるレベルだろう。そして、2010年に公開された劇場アニメ『蒼穹のファフナー HEAVEN&EARTH』が、4D上映されることが企画中とのこと。いったいどんな観覧経験が得られるのか全くの未知数。さらに、“「蒼穹のファフナー」究極BD-BOX&CD-BOX”の発売が発表された。「究極」の意味するところが何なのか、詳細は後発表とのことだ。最後に、2018年12月29日にパシフィコ横浜で“総士生誕祭”が開催されることが発表となった。

最後に、この日初公開の新作カットによる特報映像が映し出される。美しい海と、空に浮かび上がる多数のランタンがあたたかい映像の後、激しい戦闘シーンの連続。叫ぶ総士が心を突き刺す映像に、会場の誰もが息を飲むハラハラとした雰囲気が大ホール中に伝わった。心が揺さぶられたままの状態で『「蒼穹のファフナー THE BEYOND」スペシャルイベント~真実~』は終演を迎えた。

2018年で14年。多くの熱いファンに永きわたって愛されている「蒼穹のファフナー」は、たくさんの別れや痛み、それでも逃げずに対話をし続けることの大事さを、鮮やかに色濃く描いている作品。いよいよ形が見え始めてきた『THE BEYOND』が、どんな痛みを、そして祝福を魅せるのか、目を離さないでいてほしい。

Photo by コザイリサ

(c)XEBEC・FAFNER BEYOND PROJECT

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