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90年代にも想いを馳せつつ…。最近の気になる“P”アーティスト5選

平成が終わるせいなのかどうなのか分かりませんけど、1990年代の音楽を振り返る記事や懐古番組をよく見掛ける今日この頃。そんな中で思ったのは、20年前くらいって“P”から始まるバンド、アーティストが多かったなと。文字数も足りないので書き連ねないですが、当時ラフォーレ原宿で開催された『P-NIGHT!』(頭に“P”の付くバンドだけが出演)なんてイベントに行った記憶もあります。というわけで、最近気になる“P”アーティストの5曲をお届け!

■「ニンゲンドモ」(’18)/the pillows

まずは、その『P-NIGHT!』に出演していた1989年結成のthe pillows。9月から30周年のアニバーサリーイヤーに突入、第一弾を飾るアルバム『REBROADCAST』が好評発売中です。収録曲では特に「ニンゲンドモ」が新鮮さを放っていて、今までやってこなかったポエトリーリーディング的ヴォーカル、世の中の大きなテーマに触れた歌詞に注目したいところ。耳馴染み抜群のトリッキーなリフにもやられます。来年9月には記念公演を行なうとのこと。さらなるお祭り企画があるかもしれないので、この1年は目が離せません!

■「Pie in the sky」(’18)/PLAGUES

90年代のギターロックを代表するバンドとして精力的に活動を続け、今年デビュー25周年を迎えたPLAGUES。9月にそれを記念したミニアルバム『12番目のストーリー』をリリースし、10月28日(日)にはアニバーサリーツアーのファイナル・渋谷CLUB QUATTRO公演が控えています。「Pie in the sky」は“絵に描いた餅”の意。《ろくでもない日々にも意味があることを伝えよう》と歌いつつ、綴られる自分の憧れを目指す主人公の揺るぎない姿勢、唯一無二のシャープでパワフルな3ピースサウンドも聴きどころです!

■「That’s Fantastic!」(’17) /POLYSICS

1997年結成のニューウェイヴバンド、POLYSICSも例の『P-NIGHT!』に出ていました。来たる10月13日(土)には、お馴染みの挨拶“トイス”にちなんで単独サーキットイベント『TOISU IN JAPAN FESTIVAL in 下北』を開催。なんと出演者は彼らのみ(!)ということで、2018年の今も面白い試みをやってくれる存在だなあと改めて思います。この模様はニコ生で配信されるそうなので、行けない人はそちらをチェックしてみては? 最新アルバムのタイトル曲「That’s Fantastic!」を聴いても、やっぱりブッ飛んでいて文字通りファンタスティックですよね。

■「Back In Brazil」(’18) /Paul McCartney

10月から11月にかけて来日公演を行なう生ける伝説、ポール・マッカートニー。9月リリースのアルバム『エジプト・ステーション』も好調ですし、気になる“P”アーティストには入りますね。ちなみに90年代のポールはというと、初のソロ来日公演を実現させたり、ロックの殿堂入りを果たしたり、もちろん作品も残したり。変わらず精力的に活動していました。ダンサブルなリズムが映えるこの「バック・イン・ブラジル」。《イチバン!》と日本語で歌われてもいるため、今回のライヴで聴けるのは間違いないでしょう。

■「東京は夜の七時」(’93) /ピチカート・ファイヴ

ラストはピチカート・ファイヴの名曲。2016年のリオデジャネイロ・パラリンピック閉会式では椎名林檎が新たにアレンジ、「東京は夜の七時〜リオは朝の七時」として披露したことでも話題に。最近気になった理由は清浦夏実と沖井礼二によるバンド、TWEEDEESが10月31日発売の3rdアルバム『DELICIOUS.』でカバーしたからです。オリジナル新曲と融合させた「Medley:東京は夜の七時〜21世紀の子供達」。これがすこぶる素晴らしいので、ぜひともチェックしてみてください! 原曲はもはや説明不要。改めて聴いてもらえれば。

TEXT:田山雄士

田山雄士 プロフィール:フリーのライター。元『CDジャーナル』編集部所属。同誌の他、『okmusic UP’s』『ナタリー』『bounce』など、雑誌/WEBを中心にお仕事をしています。日本のロックバンド以外に、シンガーソングライターとか洋楽とか映画とかも好きです。

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