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DOLL$BOXX主催フェス『DOLL$ FESTA』が大盛況のうちに幕

DOLL$BOXXによる初主催フェスティバル『DOLL$ FESTA』が7月29日(日)に川崎 CLUB CITTA'にて開催された。チケットがソールドアウト、満員となったこのフェスには合計5バンドが出演したのだが、本人たちの言葉を借りるならば「出演者が異様に少ない」というのがとてもユニークだった。どういうことなのか? そこについて説明するためには、まずDOLL$BOXXについて語る必要があるだろう。このバンドのメンバーは、Fuki CommuneやUnlucky Morpheusで活躍しているFuki(Vo)、Gacharic Spinのはな(Vo・Dr)、F チョッパー KOGA(B)、TOMO-ZO(G)、オレオレオナ(Vo・Key)――そのことを踏まえて『DOLL$ FESTA』に出演した5組を見ると、このフェスが特異なものであることがよくわかるだろう。DOLL$BOXX、Gacharic Spin、Fuki Commune、Unlucky Morpheus、そしてGacharic Spinの楽器隊とSHOW-YAの寺田恵子(Vo)による寺田リックスピン……FukiとGacharic Spinのメンバーたちによる様々なプロジェクトが集結したのが、『DOLL$ FESTA』だったのだ。あまり前例がない内容となったこのフェスの模様をレポートする

【Fuki Commune】
トップバッターを飾ったのは、Fukiのソロプロジェクト・Fuki Commune。「DOLL$ FESTA、開幕だ!」という力強い声と共に「Strength」がスタートした瞬間、瞬く間に熱いサウンドでビリビリと震えた川崎クラブチッタ。疾走感に溢れた楽器隊の演奏に包まれながら、情熱的な赤を基調とした衣装に身を包んでパワフルな歌声を響かせたFukiの姿が、とにかく圧倒的にかっこよかった。アグレッシブな爆音とキャッチーなメロディを絶妙に融合させた曲が連発されて、観客は序盤の段階で早くも汗だく。新曲「Bloody Rain」が披露されたり、「この冬のどこかで新しいアルバムが出る気がします」という告知で沸かせたりもした場面を経て、「Start Dash」と「月が満ちる前に」でエンディングを迎えた時、フロア全体から起こった喝采は特大級。このフェスを心から楽しみにしていたのであろうFukiの想いが、全力の歌声からストレートに伝わってきたステージであった。

【寺田リックスピン】
今年の3月にGacharic Spinの主催イベント『JUICY GIRLS vol.8』に寺田恵子が出演したのを切っ掛けとして結成された寺田リックスピン。今月、大阪と名古屋でワンマンライブも行ったこのバンドのライブは、SHOW-YAとGacharic Spinの曲を織り交ぜた内容であった。寺田曰く、「SHOW-YAのステージでは、多分まだ1回もやっていない」というバラード曲「地下水道の月」。魔女を思わせる黒いハットを被って登場した寺田が、TOMO-ZOと一緒に大はしゃぎしながら歌っていた「年齢不詳の魔女になりたい」。観客が握り締めたオリジナルグッズの手ぬぐいが、フロア内で激しく回転した「ダンガンビート」……などなど、レアな共演をメンバーたちがとても活き活きとした表情で楽しんでいた。そして、ラストを飾ったのはSHOW-YAの名曲「限界LOVERS」。寺田リックスピンの活動は、これで一区切りとなるそうだが、再結成を望む熱い声が上がるのではないだろうか。

【Unlucky Morpheus】
紫煉(G)、仁耶(G)、小川洋行(B)、FUMIYA(Dr)、Jill(Violin)、このバンドでは「天外冬黄(Vo)」名義となるFukiのバンド・Unlucky Morpheus。2本のギターとヴァイオリンが奏でる旋律のドラマチックな融合、リスナーの心臓の鼓動を果てしなくエスカレートさせる最強のリズム隊、冬黄のエモーショナルな歌声がスリリング極まりないライブだった。「Get revenge on the tyrant」で幕開けるや否や、完全に桁外れの興奮状態となっていた観客。「今年で10周年。9月19日にフルアルバム『CHANGE OF GENERATION』をリリースします。ヘヴィメタルの次世代を担う気概で作っております」とMCで冬黄が語っていたが、極上のメロディックメタルを存分に堪能することができた。暫くの間、腱鞘炎で療養していた紫煉は、このライブでついに復帰。椅子に座りながらの演奏であったが、気合いに満ちたサウンドを連発していた。今後、Unlucky Morpheusの活動は加速していくことになりそうだ。

【Gacharic Spin】
華やかな色彩と光に溢れた空間を生み出していたGacharic Spin。F チョッパー KOGA(B)、はな(Vo・Dr)、TOMO-ZO(G)、オレオレオナ(Vo・Key)によるパワフルな演奏と歌声、まい(Performer 1号)&「ガチャダンJr.」のエネルギッシュなパフォーマンス、小道具を交えたウィットに富んだ演出の数々が炸裂したステージは、観客にとびっきりの笑顔を浮かべさせていた。メンバーたちが着用した手袋の指先に仕込まれているLEDのカラフルな光が、とても美しい風景を作り上げていた「夢喰いザメ」。LEDで縁取られたドラムセットを激しく叩きながらパンチの利いた歌声を響かせていたはなが雄々しかった「Redline」。まいが背負っているキーボードをオレオがプレイするというアクロバティックな展開が喝采を浴びた「ハンティングサマー」……などなど。ハードロック/ヘヴィメタルの愛好家だけでなく、幅広い層に支持されているこのバンドのオリジナリティを再確認させられた。

【DOLL$BOXX】
このフェスのトリを務めたのはDOLL$BOXX。クールな黒色の衣装に身を包んだメンバーたちがステージに登場すると、待ちわびていた観客の間から一斉に上がった歓声。そして「Loud Twin Stars」を皮切りに、強力なナンバーが連発されていった。昨年、再始動を宣言してミニアルバム『high $pec』をリリース。全国ツアーも行ったDOLL$BOXXの活動は、このライブで一区切りを迎えることになるが、彼女たちが生み出すサウンドのかけがえのない輝きを実感できる場面ばかりであった。「次があるとしたら、どんな姿になるかわからない。みんなが期待してくれてるように私たちも期待して、また次の始まりまでそれぞれのバンド、それぞれの活動を頑張って続けていきたいと思います!」という、このバンドに対する想いが滲んでいたFukiの言葉を受け止めた観客は大喝采。ラストに披露された「世界はきっと愛を知ってるんだ」で生まれた熱気は、あの場にいた全ての人にとって忘れられないものとなったに違いない。

【アンコール】
DOLL$BOXXの5人+寺田恵子(Vo)・ISAO(G/Fuki Commune)・仁耶(G/Unlucky Morpheus)が演奏、他の出演者たちもステージ上に勢揃いしたセッションによって、このフェスは締めくくられた。F チョッパー KOGAの話によると「はなとTOMO-ZOは、疲れて帰っちゃった」とのことで、北欧の方から来た彼女たちの友人……METALLIC SPINのノーズ(Dr)、カワイ・トモーゾ(G)が代役で加わって届けられた曲は、マイケル・シェンカー・グループの「Armed And Ready」。熱いサウンドと歌声を響かせた出演者たちの笑顔がまぶしかった。ロックを愛する者同士が、互いに明るくエールを交わし合うひと時にもなっていたのではないだろうか。

このようにして終演を迎えた『DOLL$ FESTA』。それぞれのバンドの唯一無二の魅力を目一杯に噛み締めることができた。先述の通りDOLL$BOXXの今後に関しては未定だが、FukiとGacharic Spinによる楽しみな活動が既にたくさん発表されている。各々の充実した日々は、また何か素敵なものを生み出すだろう。そして、再び力を合わせた時、さらに刺激的なことになるはずだ。これからも彼女たちから目を離せそうもない。

photo by 藤木裕之
text by 田中大

【セットリスト】
■Fuki Commune
1. Strength
2. 輝く夜へようこそ!
3. I'll never let you down!
4. 僕が生きる世界
5. Bloody Rain
6. Start Dash
7. 月が満ちる前に
■寺田リックスピン
1. Lock On!!
2. 私は嵐
3. 地下水道の月
4. その後で殺したい
5. 年齢不詳の魔女になりたい
6. Whole Lotta Rosie
7. ダンガンビート
8. 限界LOVERS
■Unlucky Morpheus
1. Get Revenge On The Tyrant
2. 虚妄の恋人
3. CADAVER
4. REVADAC
5. imagimak
6. Black Pentagram
7. 殺戮のミセリア
■Gacharic Spin
1. Never say never
2. 赤裸ライアー
3. 夢喰いザメ
4. ファイナルなファンタジー
5. Redline
6. ハンティングサマー
7. ゴー!ライバー
8. BROKEN LOVER
■DOLL$BOOXX
1. Loud Twin Stars
2. Sub-liminal
3. Dragonet
4. ロールプレイング・ライフ
5. おもちゃの兵隊
6. Take My Chance
7. Shout Down
8. KARAKURI TOWN
9. 世界はきっと愛を知ってるんだ
EN1.Armed And Ready



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