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ナオト・インティライミ、毎年恒例の“ナオトの日”が2018年も大盛況!

7月10日、ナオト・インティライミ(以下、ナオト)が大阪城ホールにてワンマンライヴを行なった。その公演名は“ナオトの日 スペシャルLIVE 2018@大阪城ホール~こんなの初めて! バンダと一緒にナオトの日! みんなでワイワイやったるじょー!!~”。そう、この日はゴロ合わせで“7月10日=ナオトの日”として毎年同日にライヴを開催しているのだ。普段のライヴとは違った趣向を凝らした内容が人気で、今年は初の関西公演ということもあってかチケットは早々に完売! 一夜限りの特別なステージを楽しもうと、会場には小さな子どもからお年寄りまで幅広い世代のファンが集結。笑顔と興奮と一体感に満ちたステージの模様をお届けしたい。

 定刻の7時ちょうどを少し過ぎたころ、客電が落ちる。時計を見ると7時10分、“ナオト”な時間にナオトがステージに現れると、待ちわびていた観客から大きな歓声が沸き起こる。“そんなんじゃ足りねーよ! 俺んとこまで(声が)届いてないんだよ!”と、強く観客を煽るナオト。バンドが力強いロックサウンドを打ち鳴らすなか、ステージには上下真っ黒のハードな衣装にトレードマークのハットもない、ロックスター風な出で立ちのナオトが現れる。が、いつもと違いすぎるスタイルに会場のあちこちから戸惑いの声が聞こえる。そこへ“こんなんやったことないでしょー!!”と本人自らツッコミを入れ、いつものスタイルに衣装チェンジをし、仕切り直しで1曲目「ガムシャララ」へ。初っ端からギア全開、ご機嫌なナンバーで会場を盛り上げていくと、ラテンのリズムに自然と身体が揺れる「Caliente」、お祭り男らしいアップテンポの「Brand new day」と続けて投下。この日のステージは花道が会場をぐるりと一周するかたちで設置されており、ナオトは3曲目で早くも会場の一番後ろまで走り込み、オーディエンスとの一体感を急速に高めていく。ファンもみな、自分たちの席の間近までナオトが近付くものだから興奮度合いも一気に高まるようだ。

 MCでは今回の公演のコンセプトについて説明。現在、全国47都道府県を弾き語りで行脚中のナオト。年に一度の“ナオトの日”のライヴでもソロでステージに立つのは寂しいからと、今年は毛色を変えてバンドと一緒にライヴをして“ソングライター”な部分を存分に感じてもらいたいと語る。“特別なライヴになるはず。半分以上の曲がライヴで初めてやるものばかり。今日を噛みしめて楽しんで”と、一夜限りのカーニバルのためにセットリストもイレギュラーな内容であることを告げる。

 ナオトが宣言した通り、その後はレア曲が続いていく。1stアルバム『Shall we travel??』に収録されている「夏音」、ライヴ初披露となる「この手の中に」のほか、リリースしたばかりの両A面シングル「ハイビスカス/しおり」から「しおり」。さらに、これまでいくつも楽曲提供をした曲のなかからセルフカバーを披露。そのどれもがじっくりと染み込む詞世界や美しいメロディーなど、“シンガーソングライター”としてのナオトの魅力を存分に体感できるものばかりが披露されていく。

 ステージ中盤には“もっと近くでも歌ってほしい”という後方エリアのファンの声に応え、バンドと一緒に花道を移動しアリーナ最後方へと移動するナオト。移動中にはファンとの交流を楽しみ、ファミリーシートにいた小学生からのリクエストに応え「いつかきっと」をアカペラで披露するファンサービスも! 花道の最後方に設置されたサブステージへ辿り着くと、“放課後の音楽室みたいなステージは高校生の頃の甘酸っぱい気持ちを思い出す”と、高校生の時に作曲したという「ちょっとした恋の唄」や「さよならボーイ」をアコースティックスタイルで届ける。楽曲に込めた思いを言葉にするなか、これからの活動に向けての夢を語るナオト。昨年のライヴツアー「旅歌ダイアリー」以降、世界で活躍できるアーティストになるという夢を叶えるため、コネも伝手もないなか、アメリカ・マイアミへと渡り、現地のアーティストたちと楽曲制作を続けてきたという。ありがたくも日本で少し知ってもらってなお、より大きな花を咲かせるための挑戦を続けていきたいと強い意志を見せるように「マワセ マワセ」で会場の熱をぐっと高めていく。そこから「おまかせピーターパン」「カーニバる?」と、お祭り感満載のナンバーを立て続けに打ち出し、本編はあっと言う間に終了。

 アンコールではライヴ開催の数日前に起きた西日本豪雨で起きた災害について、“自分に何ができるかを考えて、少しでも時間を作ってそこへ駆け付けたい。ひとりの男としてできることをやっていきたい”と語る。この日のライヴには全国からファンが駆け付けていることから、きっと直前まで開催決行を悩んだのだろう。“今歌いたい曲がある”とステージ直前に歌うことを決めたという「未来へ」を。どうしようもなく救われない気持ちを抱えつつ、光り輝く未来へ進んでいきたいという想いを込めた歌詞。なんとも言えない不安から少しだけ心軽やかにしてくれるようで、会場からは温かく大きな拍手が送られる。その後は“年に一度のお祭り。バンドと一緒に騒いで終わろう!”と、最新曲「ハイビスカス」へ。そして、アンコール直前にオリコンデイリーチャートで1位を獲得したことが分かったといち早くファンに報告。“初のオリコンチャート1位、その瞬間にいられるのは嬉しい!!”と、ファンに感謝の気持ちを伝えるナオトの目にはうっすらと涙が。高まるテンションを隠しきれず“もうひと祭りやる?”とラストは「The World is ours!」で盛大に騒ぎ、歌い、踊り明かし全19曲のステージが幕を閉じた。

 “また明日から日常に戻っていく。みんな戸惑うこともあるし、逆境の中戦っている。いつでも(ライヴへ)戻って来れるように、みんなのパワースポットを作って待ってるから。いつでも戻って来いよ!”と、ファンへ熱い思いを叫び、また来年も“ナオトの日”でライヴを行なうことを誓ったナオト。8月後半からは全国ツアー後半戦がスタートし、年末にはナゴヤドームでのライヴも決定するなど、“お祭り男”の熱量はまだまだ上昇を続けていきそうだ。

撮影:河上 良/取材:黒田奈保子

【セットリスト】

1.ガムシャララ

2.Caliente

3.Brand new day

4.夏音

5.ボクハキミガ

6.この手の中に

7.しおり

8.AAO

9.半信半疑

10.Life pallet

11.ちょっとした恋の唄

12.さよならボーイ

13.マワセ マワセ

14.WA WA WA

15.おまかせピーターパン

16.カーニバる?

<ENCORE>

1.未来へ

2.ハイビスカス

3.The World is ours!

【ライヴ情報】

『こんなの初めて!!ナオト・インティライミ 独りっきりで全国47都道府県 弾き語りツアー2018』

8月25日(土) 沖縄・ミュージックタウン音市場

8月30日(木) 山口・周南市文化会館

9月01日(土) 島根・島根県民会館

9月06日(木) 宮城・仙台サンプラザホール

9月08日(土) 秋田・秋田市文化会館

9月12日(水) 大阪・フェスティバルホール

9月14日(金) 福井・福井市文化会館

9月16日(日) 富山・高周波文化ホール

9月21日(金) 栃木・栃木県総合文化センター

9月22日(土) 神奈川・神奈川県民ホール

9月29日(土) 鳥取・とりぎん文化会館 梨花ホール

9月30日(日) 岡山・倉敷市民会館

10月05日(金) 東京・日本武道館

10月08日(月) 愛知・名古屋センチュリーホール

10月11日(木) 福岡・福岡サンパレス

10月12日(金) 広島・広島文化学園HBGホール

10月17日(水) 三重・三重県文化会館

10月19日(金) 奈良・なら100年会館

10月21日(日) 兵庫・神戸国際会館 こくさいホール

■ツアー特設ページ

https://www.nananaoto.com/tour2018/

『ナオト・インティライミ ドーム公演2018〜4万人でオマットゥリ!年の瀬、みんなで、しゃっちほこ!@ナゴヤドーム〜』

12月29日(土) 愛知・ナゴヤドーム

■愛知・ナゴヤドーム公演 特設ページ

https://www.nananaoto.com/2018_nagoya/

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